Gadget days

数あるDAWの中から、あなたが「KORG Gadget」を選ぶべき5つの理由。

強力なプロダクトが数多くひしめき合う、昨今のDAW(音楽制作ソフトウェア)界隈。

CubaseやLogicといった古豪ソフトは極めて高度な進化を果たし、Ableton LiveやFL Studio、ReasonなどはDAWとしての立ち位置を確保。

最近ではStudioOneやBitwig Studioら新興勢力が台頭する一方、残念ながら開発終了となるCakewalk SONARなど、厳しい競争に直面している業界でもあります。

そんな群雄割拠な大海原に挑む、我らがKORG Gadget。

今回は数ある音楽制作ソフトの中から、私たちがKORG Gadgetを選ぶべき理由について、具体的に挙げていきます。

コルガジェに興味を抱く方はもちろん、今使っているDAWに不満をもつあなたも、少々長くなりますがお付き合いくださいませ。

理由1 DAWとして圧倒的に使いやすい

かつてアマチュアが行っていた音楽制作といえば、ギターやシンセを演奏したり、シーケンサーで演奏させたりして出した音を「カセットMTR」に多重録音するなど、とてもシンプルなものでした。

やがて、曲作りから録音・ミックスまでをコンピューター上で行うDTMなる概念が生まれ、多くの音楽制作ソフトウェア「DAW」が誕生。

DAWは、コンピューターの進化に伴って発展を続け、ついにはプロのレコーディング・スタジオと同等の環境を私たちにもたらしました。

しかし、ソフトウェア間の競争激化や、新機能が次々に搭載され続けた結果、今日のDAWは高度に複雑化。

「これから音楽を始めたい」初心者やライトユーザーにとって、極めてハードルの高いものになってしまっています。

生粋の「モバイル・ファースト」音楽制作アプリ

そんな飽和状態の音楽制作カテゴリーに突如現れたのが、当時iPad専用だったアプリ「KORG Gadget」です。

出典:http://www.korg.com/jp/

2014年にデビューしたGadgetは、「タッチパネル」を活かした優れた操作性に加え、モバイルのカジュアルさを打ち出すことに成功。

手軽なiOSアプリでありながら、シンプルで使いやすい「シーケンサー」と、「ガジェット」と呼ばれる強力な音源群、そして「ミックス」までを、オールインワンで行える環境を提案しました。

極めて直感的なインターフェイス

音楽制作ソフトとしてKORG Gadgetがいかに使いやすいのか、具体的に解説しましょう。

メイン画面

Gadgetでの作業は、2つの画面を切り替えるだけですべてが完結します。

ひとつ目は、シンセやドラムマシン音源(以下「ガジェット」)を呼び出したり、演奏データの並べ替えや追加・削除などを行う「メイン画面」。

各トラックのミキシングやエフェクトも、ここで行います。

なおKORG Gadgetは、他のDAWのように「音を出すまでに四苦八苦…」といった初期設定は一切不要。

どんなシンセやドラムマシーンも、すぐに演奏できる状態でスタンバイされます。

エディット画面

メイン画面には、演奏データが格納された「シーン」が並んでいます。

シーンをタップすると、その中身を表示する画面に移ります。これが2つ目の「エディット画面」。いわゆるピアノロールです。

上の画面は、ドラムの演奏データのうち、1小節目が表示されています。

キックが「4つ打ち」で入力されていますね。

KORG Gadgetでのステップ入力は、このエディット画面にある「マス目」をタップしたり、ドラッグしたりして行います。もちろんリアルタイム入力にも対応。

タッチパネルなので、とても直感的に入力できますよ。

そして、ガジェットの演奏や音色のエディットなどもエディット画面で可能です。

繰り言になりますが、KORG Gadgetを使っての楽曲制作は、たったこれだけで完結します。

このように「ガジェットを選ぶ」「演奏して録音」「組み合わせる」を繰り返すことで、自然と楽曲が形作られます。

他のDAWのような、音を出すまでの複雑な設定やプロセスとは一切無縁。

かつて、カジュアルでシンプルだった「カセットMTR」の楽しさを彷彿とするのは、筆者だけではないはずです。

理由2 出音が抜群に良い「音源の宝庫」

あなたのトラック・メイキングを華やかに彩る、めくるめくスターリング・ガジェットの数々。

KORG Gadgetを選ぶ理由として、この「魅惑の音源群」をあげる方も多いでしょう。

各ガジェットには世界の都市名が名付けられていて、さながら「手のひらで音楽旅行」をしているかのようです。

その中の、ごく一部をご紹介します。

Phoenix(フェニックス)

リード・パッド・・・オールマイティーに大活躍する、アナログ・ポリフォニック・シンセ。

見た目もサウンドも、明らかにProphet-5を模したデザインですね。

Chicago(シカゴ)

こちらは、かのTB-303を彷彿とするベースマシーン。

強烈なフィルターとアルペジエーターで、あなたのトラックに野太いアシッド・サウンドをもたらします。

Kingston(キングストン)

ファミコンでおなじみのピコピコサウンドを鳴らすためのチップチューン・ガジェット。

他にも、バンダイナムコスタジオと共同開発された波形メモリ音源「Kamata」(蒲田)なんてガジェットもありますよ!

Chiang Mai(チェンマイ)

iOS上で、かのFM音源を再現するガジェット。

煌びやかでゴージャスなサウンドは、80年代の空気感を思い起こすかのよう。

Amsterdam(アムステルダム)

オーケストラヒットやDJプレイに使えるFXなど、インパクト溢れるSEを数多く取り揃えた、美味しいサンプルパック。

あなたのトラックにアクセントを与える飛び道具として、大活躍することでしょう。

Tokyo(東京)

4つのモジュールを組み合わせてリズムを刻む、アナログドラムマシン。

持ち味であるチープなサウンドは、テクノポップや「トラックの隠し味」にも有効です。

「ダンスミュージック向き」?いえいえこんな音源も

デビューしたてのKORG Gadgetは、鮮烈なアナログシンセとドラムマシンの出音・・・つまり「音の太さ」から、ダンスミュージック特化アプリだと思われてきました。

しかし、新たなガジェット音源のリリースを重ねるにつれ、今では繊細なアコースティックトラックも十分作れるようになっています。

ここからは、その一端を。

Salzburg(ザルツブルク)

様々なピアノを数多く取り揃えたアコースティック・ガジェット。

なんと別売アペンドで、宇多田ヒカルさん愛用のプレミアム・ピアノ音源「Ivory」のGadget版も入手できます。

Gladstone(グラッドストン)

バンドサウンドに特化したドラムマシン。

キック・スネア・ハット・クラッシュシンバル・・・といった表現力豊かな生のドラムサンプルが、あなたのトラックに息吹を与えてくれます。

Madrid(マドリード)

エレ・アコ問わず「生ベース」だけを数多く収蔵するガジェット。

フレットレス・ベースやフィンガーピッキングといった演奏テクニックも、忠実に再現しています。

外侮サンプルやオーディオ・トラックも扱える

KORG Gadgetが、他のiOS系音楽アプリと一線を画す理由は、独自のサンプラーとレコーダーの存在でしょう。

これにより、PCにおけるDAWと全く同じように、ギターやボーカルを録音したり、外侮からサンプルを取り込んで使えたりできます。

Bilbao(ビルバオ)

シンプルなワンショット・サンプラー。

外部サンプルをDropboxなどからインポートでき、1台16パートまで同時演奏が可能です。

Zurich(チューリッヒ)

KORG Gadgetを「DAW」たらしめる、レコーダー・ガジェット。

オーディオ・ファイルをインポートしたり、ボーカルやアコースティック・ギターなどを録音して再生することができます。

Rosario(ロサリオ)

きわめつけは、エレクトリック・ギターのためのアンプ・シミュレーター。

iPhoneとギターを接続してプレイを録音でき、19種類のギターアンプと12種類のキャビネット、それに24種類のエフェクターで、自由にサウンドメイキングできます。

・・・これ以外にも、30種類以上の魅惑的なガジェット音源(有料ガジェット含)が、あなたを待っていますよ!

理由3 出先・自宅を問わず自由に曲作りができる

冒頭でも述べましたが、KORG Gadgetは元々iPad専用アプリとしてデビューしました。

ほどなくしてiPhoneに対応し、さらには4スプリットで画面切替不要なデスクトップ版「KORG Gadget for Mac」もリリース。

これは「自宅でMac・出先でiOS」という、画期的なワークフローの実現を意味します。

デスクトップからの解放・・・音楽漬けの日々が始まる。

Mac版・iOS版を問わず、制作中のプロジェクトデータは常にiCloudで同期されます。

例えば、普段の楽曲制作を自宅のMacで行いつつ、カフェや宿泊先にてiPhoneで続きを作る・・・といったことも可能。

逆に、外出先でひらめいたアイディアをiPhoneにメモしておき、それを自宅のMacで仕上げる。なんてこともできますね。

Gadgetで制作したデータが「Ableton Live」上で完全再現!

またKORG Gadgetは、PCで動作するDAW「Ableton Live」との親和性が極めて高く、なんとGadgetで作成したシーケンスを、Live上で完全に再現することができます。

もちろん、Gadgetで行った音色エディットの情報も、すべて含まれます。

このAbletonとの強力な連携機能については、こちらの記事を参照してください。

理由4 あなたの楽曲を「世界中に拡散」させる様々な仕掛け

あなたがKORG Gadgetで作り上げたオリジナルソング。完成後はどうされますか?

せっかく作った楽曲ですから、やはり多くのリスナーに聴いてもらい、反響を得たいはず。

音楽雑誌のコンペティションや、リミックス・コンテストに持ち込むのも手ですが、やはりネットの楽曲共有サイト上へのアップが、近道かつ効果的ではないでしょうか。

KORG Gadgetには、そんなあなたの楽曲を世界中に拡めるための「導線」が、いくつも用意されています。それも、楽曲を拡散させるのに最も効果のある方法で。

公式ユーザーコミュニティー「GadgetCloud」を経由して自作曲を露出させる

まずオススメしたいのは、GadgetCloudを介してのアップロード。

GadgetCloudは、プロ・アマ問わずワールドワイドに網羅するフリーの楽曲共有サービス「SoundCloud」の仕組みを活用したユーザー・コミュニティーです。

KORG Gadgetアプリのヘッダーにある、地球アイコンをタップすると・・・

ブラウザが起動し、GadgetCloudにアップされている世界中のトラックが、最新のものから順に表示されます。

アップしたばかりのトラックは最上位に表示され、より多くのコルガジェ・ユーザーの目に留まることで注目が集まる…という仕掛け。

つまり、SoundCloudアカウントへアップされる前に、GadgetCloudで「公」に晒されることで、より多くのPV(再生)数が狙えるのです。

一方で、PV数やLike数から集計される独自のランキング・システムの存在も、GadgetCloudの大きな魅力。

上位者のトラックを、ちょっと聴いてみましょうか。

さすがに、どの曲も超ハイクオリティー。

このランキングを順に聴くだけでも楽しいですし、凄腕トラックメーカーの作品を味わうだけでも勉強になります。どれも、あなたと同じコルガジェだけで制作された楽曲ですからね。

なおGadgetCloudへのダイレクト・アップは、ヘッダーのファイルアイコンをタップし、エクスポートメニューの中からGadgetCloudを選ぶことで、手軽に行うことができますよ。

さらにGadgetCloudについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

「Allihoopa」で他のミュージシャンとのコラボレーション!

もう一つの拡散手段は、北欧スウェーデン発・新進気鋭の「Allihoopa(アリフーパ)」を使うというもの。

このAllihoopa。SoundCloudなどと同じ「楽曲共有サービス」なのですが、他とは一線を画す決定的な特徴があります。

それは、KORG Gadgetをはじめ様々な音楽アプリユーザーが持ち寄った作品を、他のユーザーが取り込み、それぞれの環境で自由に加工できること。

そうしてリミックスされたトラックを再度Allihoopaにアップすることで、世界中のミュージシャンとのコラボレーションが可能になるというわけです。

やり方は極めて簡単。KORG GadgetのヘッダーにあるAllihoopaマークをタップすると・・・

専用ブラウザが起動し、Allihoopaにアップされているコルガジェ製のトラックが並びます。

このブラウザで曲をどんどんプレビューしてしていき、あなたがコラボしたい作品が見つかったら、右下にあるPick Upをタップ!

するとその曲のデータが、そのままあなたのGadget上で再現されます。こうなれば、もういじりたい放題です。

なお、コルガジェからAllihoopaへダイレクト・アップしたい場合は、ヘッダーのファイルアイコンをタップし、エクスポートメニューの中からDrop to Allihoopaを選んでください。

リミックスしたトラックをアップし直してもいいですし、自作曲をあらかじめアップしておけば、いつ誰からコラボされるか分からず、とても刺激的。

このように、Allihoopaを活用すると、国を超えたミュージシャン同士のリミックス・ワークが可能となります。

なおAllihoopaの使い方など詳細は、この記事を参照してください。

まとめると、GadgetCloudが「自作曲を広く聴いてほしい」方向けなら、Allihoopaは「世界中のミュージシャンとのコラボレート」に特化したサービス・・・でしょうか。

理由5 本格DAWなのに手頃な価格

私たちが音楽制作ソフトウェアを選ぶ際、いつも大きなハードルとなるのがその価格。

とりわけPC上で動作するDAWは多機能ゆえ、それなりのコストがかかってしまいます。

しかも、どのソフトも無料体験版から最上位モデルまで細かく分かれていて、自分にあったグレードを選ぶだけでも一苦労ですよね。

その点KORG Gadgetは、iOS版で4,800円。これなら手軽に始められるのではないでしょうか?

それと無料体験版の「Le」の2ラインナップだけで、価格体系もとてもシンプル。

なお、Mac版は29,800円です。大半のDAWだとエントリー・グレード並みの価格といったところでしょうか。

ちなみにMac版にもLeが用意されていますよ。

セールも活用しよう

それでもコルガジェが高いと思われる方は、割と頻繁に行われる「セール」を狙いましょう。

ちなみに過去行われた半額セール時は、iOS版が2,400円・Mac版が14,800円になりました。

当Gadget-Junkies.netでも、随時セール情報をお伝えしますので、ぜひチェックしてくださいね。

筆者が思う、もう一つの理由とは?

今回は、音楽制作ソフトの中からKORG Gadgetを選ぶメリットについて考えてみました。

ザックリまとめると「音楽制作アプリとして極めて使いやすく」、「魅惑的なガジェット音源の存在と音の良さ」、そして「その割に価格が安い」といった所でしょうか。

この記事では、そんなコルガジェの魅力を語り尽くした感がありますが、最後に筆者が思うKORG Gadgetを選ぶべき理由を、もう一つだけ述べさせてください。

それは、Gadgetをリリースした日本の電子楽器の老舗・コルグが、海外DAWらを向こうに回し、ユニークなプロダクトを展開し続けている・・・という事実です。

かつて日本製の音楽制作ソフトは「レコンポーザ」や「Singer Song Writer」といった製品が、数多く存在してきました。

しかし、レコンポーザの開発メーカーはすでに解散。Singer Song Writerは「ABILITY」と、伝統あるブランド名を捨てるという結果に。(今後の巻き返しに期待!)

Logic・Cubase・Ableton・StudioOne・・・そんな強力な海外製DAWがシェアを占める中、独自のポジションで着実に進化を続けるKORG Gadgetに、筆者は日本のメーカーとしての心意気を感じてしまうんですよね。

例えば、コルグがコルガジェを盛り上げるために常時行っている、斬新な施策の数々。

KORG Gadgetのデビュー以来、毎年必ず開催する趣向を凝らしたリミックス・コンテストや、Allihoopaやバンダイナムコスタジオらとの異業種コラボレーション。

頻繁なバージョンアップによるブラッシュアップや、盛んな追加音源のリリースなどが常に行われていて、アプリとしての進化を決して止めません。

果ては、2018年春にリリースを控えた「世界初の4人同時作曲ゲーム」KORG Gadget for Nintendo Switch。

あくまで筆者の勝手な妄想かもしれませんが、コルグは今「国産DAWとしての矜持」を持って、Gadgetに本気で取り組んでいると感じます。

メジャーな他社製DAWの壮大さを認めつつ、自分はあえてシンプルで小回りの効くコルガジェを相棒に使う・・・何ともカッコいいではありませんか。

この記事を、ここまで読み進めてくれたあなた。私たちコルガジェ仲間になってみませんか?

また会いましょう。Have a nice trip!

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