
シーンの操作方法を知りたい
このページでは、KORG Gadgetにおける「シーン」まわりの操作方法について解説します。
目次
シーンとは
シーンとはその名の通り、ソングの「とある場面」のこと。たとえば以下のソングでは、上からシーン1=イントロ、シーン2=Aメロ、シーン3=Bメロ、シーン4=サビ、そしてシーン5=アウトロという構成です。
このように一つのソングは、通常、複数のシーンで成り立っています。
それぞれのシーンの長さは、ユーザーが自由に定める事ができます。よく見かける16小節=1シーンでも、8小節でも1小節でもOK。極端な話、16分音符分という極短シーンを作ることも可能です。
拍子についてもシーンごとに決める事ができ、たとえば「4/4拍子」と「4/3拍子」を交互に繰り返す変拍子なども、簡単に実現できます。
その他、シーンごとにフェードイン・アウトを適用したり、テンポのアップ・ダウンなどを駆使する事で、多彩な楽曲展開が可能となります。
シーンの長さを定めるには
新規ソングを開くと、1 Bar、つまり1小節分の長さのシーンが生成されます。試しにこれを4 Bar(4小節分)にしてみましょう。
メイン画面、またはエディット画面にて「Function」ボタンをタップし①、
シーン1の「○ Bar」と記されたところをタップ②、
画面右上に表示されるボックスの「小節数」で設定します③。
「-」「+」ボタンをタップすれば、小節数を一つずつ増減させる事も可能です。
クリップをタップしてエディット画面に入ってみましょう。シーン1が、4小節分の長さに広がった事が分かりますね。


シーンを追加するには
今度は、新しいシーンを追加してみましょう。ソングを展開させる上で、シーンの追加や複製は必要不可欠となります。
シーンの真下にある「+」ボタンをタップしましょう①。新しいシーンが追加されます②。


シーンを複製するには
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
コピーしたいシーンの「複製」ボタンをタップ②。するとシーンが、中身の演奏データごとコピーされます③。


なお、最終シーンをコピーしたい場合は、そのシーンの真下にある「複製」ボタンをタップしてもOKです。
シーンを移動させるには
このような構成のソングで、シーン2「Aメロ」と、シーン3「Bメロ」を入れ替えてみましょう。
シーンを移動させるには、まずシーンの▶︎ボタンがあるエリアで、ホールド(長押しタップ)します①。
そのまま下(または上)へドラッグし②、移動させたいところまで持って行って、指を離すと移動が完了します③。


空白シーンを挿入するには
このような構成のソングで、シーン3「Bメロ」と、シーン4「サビ」の間に、「Cメロ」を挿入してみましょう。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
シーン3「Bメロ」の「挿入」ボタンをタップしましょう②。「Bメロ」の下に、新しいシーンが挿入されます。


不要なシーンを削除するには
このような構成のソングで、シーン4を削除してみましょう。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
削除したいシーンで「削除」をタップ②。OK?と聞かれるのでもう一度タップすると、そのシーンの削除が完了します③。


3拍子や7拍子などで演奏するには(拍子の設定)
KORG Gadgetでは、3拍子や7拍子といった「シーンの拍子」を、自由に定める事ができます。ここでは例として8分の7拍子(7/8)のシーンを作ってみましょう。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
拍子を設定したいシーンにて「4/4 x 1」のところをタップすると②、このようなボックスが表示されます③。
ボックス内の「拍子」セクションにて-/+ボタンをタップし、7/8と設定しましょう④。これで完了です。
同じようにして、3/4拍子や6/8拍子、5/4拍子などなど、自由に設定する事ができます。
シーンのリピート回数を設定するには
KORG Gadgetでは、同じシーンを最高8回まで繰り返す事ができます(リピート)。リピートをうまく使う事で、いたずらにシーンを増やす必要がなくなります。
このような構成のソングで、シーン4「サビ」を2回ほど繰り返してみましょう。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
リピート回数を設定したいシーンにて「4/4 x 1」のところをタップすると②、このようなボックスが表示されます③。
ボックス内の「リピート」セクションにて-/+ボタンをタップし、2と設定しましょう④。これで完了です。
シーンのテンポを徐々に(急に)速くしたり、遅くしたりするには
KORG Gadgetでは、シーンごとにテンポを速めたり、ゆっくりにする事ができます。うまく活用できれば、楽曲にまたとない緩急が生まれます。
また、シーンのつなぎ目のところで徐々にテンポを変える「スムース」が適用可能。スムースをOffにすれば、シーンの変わり目で急にテンポを変えることもできます。
ためしに、このようなTempo=128.0のソングで…
「Aメロ」に向かって徐々にTempo=110へと落とし、「Bメロ」でTempo=110を維持しつつ、「サビ」に向かって徐々にTempo=128へと戻す…という動きを付けてみましょう。
文章にするとややこしいので、このテンポの動きを以下に示します。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
Aメロの「4/4 x 1」のところをタップすると②、このようなボックスが表示されます③。
・シーンテンポ…「有効」にすると、このシーン独自のテンポを設定可能となる。「無効」にすると、このシーンにはソングのマスターテンポが適用される。
・Tempo…このシーン独自のテンポ。
・スムース…「On」にすると、テンポが徐々に変化する。「Off」にすると、テンポが即座に変化する。
したがって、このようにAメロのシーンテンポを「有効」、Tempoを「110.0」、スムースを「On」と設定しましょう。これで、イントロの後半からテンポが「スムースに」落ち始め、Aメロが始まった時点でTempoが110.0へと変化します。
続いてBメロでも、このように設定してみましょう④。Aメロに引き続き、Tempo=110.0が維持されます。「スムース」はどちらでも構いません。
サビに入った時点で、元のTempo=128.0に戻るわけで、独自のシーンテンポを設定する必要がないため「無効」にしています。ただし徐々にテンポが戻って欲しいので、スムースは「On」です。
シーンをフェードイン/フェードアウト/カットアウトさせるには
KORG Gadgetでは、シーン全体の音量を上げ切ったり(フェードイン)、下げ切ったりする事(フェードアウト)ができます。イントロに使えば曲の幕開けに相応しい、アウトロで使えば味わい深いエンディングになるでしょう。また、音色の余韻をばっさり断ち切るカットアウトも行えます。
まずは、イントロでフェードインを行ってみます。メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
フェードインを適用したいシーンであるイントロの「4/4 x 1」のところをタップすると②、このようなボックスが表示されます③。
ボックスの右カラムに「フェードイン」および「フェードアウト」セクションがありますね。今回は「フェードイン」を有効、比率を「100%」にしてください④。
これで音量0から徐々に音が立ち上がり、シーン終わりのところで音量が上がり切ります。
音量がシーンの半分のところで上がり切って欲しい場合は、比率を50%と指定しましょう⑤。
フェードアウトも同じ要領。アウトロのシーンで「フェードアウト」を「有効」にして、比率を「100%」にすれば、シーンの最後で音量が絞り切られます。アウトロの途中で音が絞り切ってほしい場合は、比率を調整しましょう。
また、カットアウトを行いたい場合は、「フェードアウト」「0%」にすればOKです。
シーンに名前をつけるには
作成中のソングにシーンを追加した際、シーンナンバーが自動的に付加されますが、これを好きな名前にする事ができます。
メイン画面にて「function」ボタンをタップし①、
名前をつけたいシーンの「4/4 x 1」のところをタップすると②、このようなボックスが表示されますので、「シーン名」に名前を入力してください③。
一般的な使い方は「イントロ」「Aメロ」「サビ」といった、文字通りそのシーンを名付ければ良いでしょうが、例えばコード進行をメモするなど、工夫次第で便利に使えるでしょう。
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