GadgetSonic 2023 グランプリ作品発表
KORG Gadget
COMPOSITION COMPETITION
GadgetSonic 2023
🏅 SONIC MEDAL 🏅
ここからは、GadgetSonic審査員特別賞 SONIC MEDAL を発表します。
今回は、ユニークな作風で大会を盛り上げてくれた5アーティストをピックアップ。このページで長く栄誉を記録し、その頑張りを讃えます!
175:GORIN gorin「FAIR B 146」
176:GORIN gorin「HalfP150」
選者A:KORG Gadgetで曲を作ったことのある方であれば、再生中のソロ、トラックごとのミュート機能、シーン単位のループ再生機能があることはご承知のことと思う。KORG DS-10やKORG M01から搭載されているが、KORG Gadgetでもこの機能を活用して、リアルタイムでトラックメイクすることが可能となっており、シーンごとのループ再生の使い勝手の良さからライブなどで活用されておられる方もいらっしゃると思う。gokijetvalsang氏の作品でもこの機能をメインに活用しトラックメイクされている。そして画録によりその様子が私たちリスナーにも分かるような表現方法でエントリーされている。また両作品ともエントリー期限ギリギリの録画というところがライブ感を感じるところ。
今回、そのgokijetvalsang氏のエントリー作品の中から2作品をピックアップ。FAIR B 146 では、4小節をループで一曲に仕上げた、ボーカルサンプリングが特徴的な作品である。リアルタイムでリズムやバッキングを適宜ミュート、ソロを駆使して変化を加えながら一発取りで作品を完成させている。HalfP150 では2つのシーンをループ再生で行き来させながら表現している。
皆さんもリアルタイムでソロ、ミュート、ループを活用して作品を公開する場合は、是非画録等で演奏過程も作品として公開して欲しい。
039:space fever「KORG Gadget RTA Challenge」
選者A:gokijetvalsangさんに続いて、space feverさんの作品紹介。Nintendo Switchで制作されている。
Nintendo Switch版KORG Gadgetには、Mac版やiOS版にはない、唯一無二の更なる「遊び心」が満載である。作曲に制限時間や、ガジェット数、曲の長さなどの縛りといったゲーム要素を導入することで、作曲の敷居を下げ、新しい楽しみ方を提案しているのである。ここはゲームに造詣の深いSanodg氏が開発に関わっていてこそ生まれたのであろう。
最大4人でセッションができたり、「楽曲自動展開機能」が用意されており、これを選べばソフト側で使用・不使用トラックが選ばれ、一曲の曲にしてしまうという機能が用意されているなど、「音を遊ぶ」、「音を楽しむ」という視点で作られている。
今回Space Fever氏はTwitter上で制作途中のタイムラプスを公開した上で、SoundCloudに完成版をアップしている。15分のほとんどをパート制作に要してタイムアップが迫るハラハラする展開。最後に自動展開機能をドーンと押してちゃんと一曲が完成している。是非とも、制作中の動画をご覧いただいた後で、作品を試聴されることをおすすめする。
RTA的なエントリー作品は今後も大歓迎!色んな縛りの作品を制作動画を交えながらリスナーに聴かせてほしい。
155:thickone「GS2023 “Historical Panel” with my Phone」
選者B:自身のサイトにて言及されていた「ガジェソニはお祭りだからみんなで作りたい」という信念が伝ってくる。作品のエントリー前にプリプロダクション(制作過程)もさらけ出した上に、エントリー後もリミックスを募るスタイルは流石シックさんならでは。自信のサイトを通じて「ガジェソニLOVE」をキーワードに盛り上げていただいた。エントリー前から「petit-production」として自身の制作過程を公開。ミニマルな制作環境の中、手弾きで手際よくトラックを重ねていくスタイリッシュな動画を3パターンもアウトプットされている。その後参加者の反応を伺いながら、3曲の内1曲を選び、曲を完成させるというワクワクさせる流れだ。エントリーの音楽は「ジャージークラブ」というトラップを思わせて似て非なるジャンル。更に複雑なリズム構成に挑戦するも形に出来るのは見事の一言。硝煙と雨の匂いがこびり付いた、年帯びた危険な夜の街の雰囲気を感じる(個人的感覚)哀愁がたまらない。そしてそして、その作品はなんとダウンロード可能。参加者に委ね、リミックスも受けて立つ構え。ガジェソニをフルで楽しんでいる。
Internet Neko_chan / Meme_chan【メメチャン】
選者B:YouTubeショートを利用したスポット的な制作。
スケッチの様なショートプロダクトではあるが、なんと会期中、毎日アップロード&エントリーされている。コルガジェで制作→ネコチャンを撮影(ココポイント)→曲のイメージに合わせて動画作成→アップロード&Xポストというプロセスを22日分毎日行うのはなかなかどうして時間と根気が要る。毎日アップが鉄則のYouTuberの様で新しい時代の風を感じてしまう。音楽はというと、毎回1ガジェットをテーマとし、日替わりでガジェットの種類が変わっていくので飽きが来ない。結構深いところまでいじられているものもあり、各ガジェットの期待通りのアレンジ、センスが垣間見えるエントリーも少なくない。最後にはまとめ動画まで制作。ガジェソニに注ぎ込まれた時間はかなりの物と思われる。いや、時間があったとしてもなかなか出来る事ではない。コルガジェ、音楽制作、猫、動画に対する愛あっての事だと感じる。それだけ楽しんだ証なのであろうと信じたい。各々のスケッチを1つの曲として昇華させるのも見てみたいと期待を持ってしまう制作である。
015:斧月「ー使命交錯ー闘わなくちゃ_Time to fight」
選者C:今年で6回目を数えるGadgetSonicに初参戦してくれた斧月さん。その一貫したロールプレイング・ゲームへのオマージュ、そして憧憬あふれる作風は、強者・クセ者ぞろいのガジェソニ参加者の中でも一際個性を放っていた。
ここでは、全11エントリー作品の中からこの曲をピック。ホルン系の雄大な旋律と、それに絡む口笛のようなフレーズが哀愁を漂わせる。孤独な戦士が風に吹かれ、荒野を駆け抜ける様が浮かぶようだ。
やや単調なベースとドラムパートはもう一工夫欲しい…と思いきや、むしろ往時のRPG風な妙味があり悪くない。
ガジェソニに捧げたひと夏の挑戦は、斧月さんとしても記憶に残ることだろう。そのガッツに報いるべく、SONIC MEDALとしてここに記録も残す。これからの創作活動にも期待したい。
🌴 GREEN FIELD 🌴
🔥 RED STAGE 🔥
🐠 BLUE LAKE 🐠