GadgetSonic 2025 グランプリ作品発表
KORG Gadget
COMPOSITION COMPETITION
GadgetSonic 2025
🏅SONIC MEDAL🏅
ここからは、GadgetSonic審査員特別賞SONIC MEDALを発表します。
今回は、ユニークな作風で大会を盛り上げてくれたアーティストをピックアップ。このページで長く栄誉を記録し、その奮闘を讃えます!
🎖️プロデュース賞🎖️
025,003-008|Yu “Nuclear Puff”
選者A:Yuさんは、今回、ガジェソニに合わせて、全7曲のコンセプトアルバムを公開する壮大な試みに挑戦された。
都市的瞑想をテーマに、一曲目の『Nuclear Puff』の幻想的な曲。リズミカルで華やかな『Soft Jackson』。80’sアナログシンセの質感を感じさせるリード印象深い『Sacred Moon』。水中にいるような感じの中での金属的な響きに心癒される『Collateral Protection』。木琴系の音色が水の世界に誘う『Rainy City』。Salzburgをメインにしたピアノソロ曲 『animal animus』、『animal anima』に至るまで、全ての曲に細かなテーマ性が持たされており、ジャケットもテーマに合うセレクトとなっている、非常にアート性が高いアンビエントアルバムとなっている。
KORG Gadget上でアルバムの世界観を全て構築し、GadgetSonic期間中にアルバムとして発表された全7曲をソニックメダルに選出させていただいた。
是非とも、静かな環境で目を閉じてゆったりご試聴いただくことをお勧めしたいアルバムだ。
🎖️イマジネーション賞🎖️
091|Kazuhiko Fujinawa “DSM Minute — 往還する音と沈黙の入門儀式”
選者A:架空の、『音楽の存在宗(仮)』教祖が作った教義の音。
66秒の曲で流れるのは、1. 全音(偶像の顕現)、2. 無音(神そのもの)、3. 全音(再顕)、4. 無音(帰還)に分けられた、2回の音の波と2回の静寂。曲の概要欄に目を通してから聴くとこの作品をより楽しめると思う。
全ての音階をノートで埋め尽くしたパートの音色はKAMATAの1音色だけで作られているということにも驚きだ。そんなところを念頭に、今一度この儀式に立ち会ってみて欲しい。
🎖️コラボレーション賞🎖️
195|spyrograph “半額ファイター”
選者A:第8回大会より、正式にコラボによるエントリー作品を解禁したところ、最初に殴り込みをかけてきた作品がspyrographさんの『半額ファイター』。
表拍のリズムに、和のスケールで彩られた曲、中々渋いベースラインに載せられた歌詞。この歌詞はどなたでも経験があるのではないだろうか。『半額のシールを探して、カゴに入れレジに持っていく』日常あるあるネタである。
「半額、満腹」、「侘び 寂び ワサビ」と聴いたら頭から離れない強力なワードとメロディーラインが目白押し。また、2人を手作りのあみぐるみに仕立て、アニメーション加工して、映像面でもとても可愛く仕上げている。
制作時も楽しく作られていたんだなと想像できる。聞き手も色々考えずに、楽しんで聴く!そんなことを狙って作られた作品だ。曲、映像面と総合的によく練られたコラボ作品に拍手!
🎖️サイケデリック賞🎖️
075|19790921- “Lotus in the Wind”
選者B:冒頭からものすごいトリップ感!基本フレーズを中心に変化していく様は曼荼羅や万華鏡のようです。
綺麗なフレーズの間に挟まるダークなノイズがかっこいい!
🎖️リリック賞🎖️
052|ゴキジェトヴァルサン “Time Leap Drifter”
選者B:まずバックトラックがめちゃくちゃかっこいい!つい繰り返し聴きたくなる中毒性があります。
そのビートに乗るリリックは悪さの中に各ガジェットが登場し、KORG gadgetへの愛が満ちている事も感じました!
🎖️ユニーク作品賞🎖️
218|ミゾオカズオ “Sing out mam!”
選者C:YouTubeショートでエントリーされた本作は、一聴すると静かな印象だが妙な中毒性があり、なぜか何度も聴きたくなる。
音色の選び方が独特で、曲の展開も突然変わって目まぐるしい。アブストラクトな装飾音を用いるセンスもユニーク。他にあまり類をみないタイプの音楽だ。
また、動画の最後にエンドロールが流れるが、そこで使用した音源を明かしているのも、コルガジェユーザーにとって興味深いのでは。
己の世界を表現せんとするガッツに感銘を受け、SONIC MEDALを差し上げた。
🎖️メロディアス賞🎖️
099|斧月fugetsu “四元:地_JOKER”
選者C:オールドスクールでJRPG的で、どことなく哀愁を感じる楽曲を作り続ける斧月fugetsu氏。
本作者の持ち味は、一貫してメロディアスを追求するスタイルだ。
一つ一つの旋律はシンプルだが、それらを幾層にも重ね合わせ、結果としてゴージャスな質感に仕上げている。アイディアを惜しまず使い切る、気前の良さとでも言えるかもしれない。
ただ惜しむらくは、若干リズム隊の働きが単調であること。この辺りを改善できれば、入選はすぐそこだ。これからも期待しています!
🎖️ルーキー賞🎖️
007|ニゴー@おかゆ帝国2期生 “10日目の通り雨”
選者A:こちらは自由研究部門から初のメダル選出となる。
ニゴー氏は、自身の作曲工程をエントリー期間中に7本のYouTube Short動画で公開していく工夫をされていた。2日目までは練習で、3日目から本作の制作が始まっていく。音色の推敲等、皆さんも分かる分かる、自分もあった!という場面があると思う。
エントリー受付期間中無事に完成するのか?とドキドキしたが、無事に自由研究部門でエントリーされた。
作品の制作過程もレポート的に公開していく試み。まさに「自由研究」そのものだと感じた次第。
最終的に1分32秒にまとまった、のどかでポップな曲風となった作品は、エンディングまで丁寧に作られている良作となった。
本作には、ソニックメダル【ルーキー賞】を贈呈したい。制作お疲れ様でした!次回は本戦でのエントリーをお待ちしています。
再生リストで1日目から完成までを綴った再生リストはこちら。再生リスト名『めざせGadgetSonic!!』
選者C:個人的に「ガジェソニ新人賞」を差し上げたいニューカマー・ニゴーさん。
KORG Gadgetをセールで手に入れ作曲初挑戦。たった10日でしっとりとしたトラックを完成させ、「だれでも自由研究部門」にエントリーの結果、みごと大会特製QUOカードをゲットした。
そのあたりの経緯は、彼のnoteに詳しく記載されている。作曲に対する向き合い方からガジェソニへのエントリーに至るストーリーで、とても興味深い内容。ぜひご覧あれ。

🎖️脚本賞🎖️
227|インターネットネコチャン / Internet Neko chan “「コルグガジェットのぬいぐるみ」開封動画”
選者A:最初にお断りするが、本曲の選評に際して、ネタバレになるため詳細は書けない。最後まで視聴していただくと、スッキリ結末を迎えられる仕掛けになっていることだけお伝えしたい。ぜひ皆さんの目と耳で、結末を確認して欲しい。
そして、度肝を抜くのは、開封動画から現れた可愛い手作りMilpitas!
KORG Gadget愛を感じられる素敵な作品だった。映像を含めて一つの作品を丁寧に作り上げたことを評価し、ソニックメダル【脚本賞】を贈呈したい。
選者C:ここ数大会、強烈な個性と世界観でガジェソニを盛り上げてくれるInternet Neko chan氏。
今回の動画では、すっかり生成AIが浸透した世界から眺めた、2025年への郷愁がテーマ。極めてシニカルかつ、リアリティーに満ち溢れたストーリーだ。そして同時に語られる、自らの感性でクリエイティブを行うことへの微かな希望。
物語といい音楽といい映像といい、この上なく独創性の強いアート作品。本作者は、まさに「表現者」と呼ぶにふさわしいことをやっている。
選者個人としては、今大会で最も鮮烈な印象を受けた作品だ。
🌴 GREEN EARTH FIELD 🌴
🔥 FIRE RED STAGE 🔥
🌊 BULE WATER LAKE 🌊