第6回|GadgetSonic応募曲を1曲にしよう!ループから曲へ

前回のミッションで、自分のメロディができました! ドラムもコードもベースもそろって、だいぶ曲らしくなりましたね。
いいね。では、今の曲を最初から最後まで聴いてみよう。
…ずっと同じことを繰り返しているので、少し短いです。
そうなんだ。そこで今回は、この8小節を使って、1曲として聴ける形にしてみよう。
🎯 今回の目標
8小節のループを組み合わせて、イントロからアウトロまでの64小節を作る。
8小節→64小節に伸ばしてみよう



えっ、64小節も作るんですか? あと56小節も必要ですよね?
大丈夫。新しい音を56小節分も考える必要はないよ。今まで作った音を、どこで鳴らすか考えて組み合わせるんだ。



同じ素材を使っていいんですね!
もちろんだよ。
まずはその準備として、8小節を64小節に伸ばしてみよう。
メイン画面で、①のボタンをタップすると…


全トラックが丸ごとコピペされます②。このトラックのまとまりを「シーン」といいます。


これを繰り返して、このように8つシーンを作ります③。


コピーされたら、シーンに名前がつくんですね。
このまま進めてもいいけど、せっかくだから、もっと分かりやすい名前にしてあげよう。
Function①→4/4 x1②→シーン名③とタップすると、ソフトウェア・キーボードが表示され、シーン名を変えることができます。


すべてのシーン名を、このように変えてみましょう。


曲の設計図を見てみよう
これから作る64小節を、6つの場面に分けてみたよ。今回はこんな感じで進めよう。
| 場面 | 小節 | 状態 | 役割 |
|---|---|---|---|
| ① イントロ | 1〜8 | キック+コード | 曲の入口 |
| ② ビルドアップ | 9〜16 | キック+ハイハット+短いメロ | 盛り上げる |
| ③ ドロップ | 17〜24 25〜32 | 全トラック | 最初のピーク |
| ④ ブレイク | 33〜40 | ドラムス・ベース・メロを抜く | 一度休ませる |
| ⑤ ドロップ | 41〜48 49〜56 | 全トラック | 再びピーク |
| ⑥ アウトロ | 57〜64 | 音を減らす | 終わる |
こんなふうに分けると、曲の形がわかりやすいですね。
そう。この設計図に沿って音を配置していくよ。
① 1〜8小節…音を少なくする(イントロ)
ここからは、さっきコピーした64小節の音を抜いたり足したりして、曲の展開を作っていこう。
最初は、1〜8小節のイントロだよ。
① イントロ(1〜8小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス キックON その他OFF
🎸 ベース OFF
🎵 メロディ OFF
最初から全部の楽器を鳴らした方が、曲らしくなるんじゃないですか?
そう思うかもしれないね。でも、最初から全部を鳴らすと、あとで音が増えたときの変化が小さく感じられることがあるんだよ。



なるほど。最初は控えめにするんですね。
そうだ。まずはキックとコードだけで、曲のイントロを作ってみよう。
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)は、キックだけを残し、クラップとハイハットを消します。




Track 3(ベース)は、全消しします。




Track 4(メロディ)も、全消しします。




少し落ち着いた始まりになりましたね。
そう。ここから音を増やしていく「余白」ができたよ。
② 9〜16小節…少しずつ足す(ビルドアップ)
次は、どうやって盛り上げればいいんですか?
少しずつ音を加えていこう。例えば、ハイハットを増やしたり、メロディの一部を先に聴かせたりする方法があるよ。
今言ったことをまとめると、こんな感じだ。
ビルド(9〜16小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス キックON ハイハットON クラップOFF
🎸 ベース OFF
🎵 メロディ ON(フレーズを少しだけ出す)
Track 1(コード)は、途中までそのまま使い、最後の8 Barだけ音を抜きます。




Track 2(ドラムス)は、キックとハイハットを残してクラップを削除。最後の8 Barだけ、音を一部抜きます。




Track 3(ベース)は、全消しします。




Track 4(メロディ)は、1〜4 Barを全消し、5〜8 Barで元のフレーズを活かします。







なるほど。ハイハットとメロディを少しだけ登場させて、サビに向かって助走する感じですね。
そう。はじめから全部入れるよりも、一部だけ出すと、「予告」のような感じになるよ。
③ 17〜32小節…全部入れる(ドロップ)
ここが一番盛り上がるところですか?
そのとおり。ここでは、コード、ドラムス、ベース、メロディを組み合わせて、曲のエネルギーを一気に出そう!
ここドロップは、最初に作った8小節を2回出して、長めに聴かせてみよう。
17~24小節
最初のドロップは、前回までに作った8小節を、そのまま使ってみよう。
ドロップ その1(17〜22小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス キックON ハイハットON クラップON
🎸 ベース ON
🎵 メロディ ON
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)も、そのまま使います。




Track 3(ベース)も、そのまま使います。




Track 4(メロディ)も、そのまま使います。







わあ! 今まで作ってきた音が、全部つながりました!
これまで作った素材が、ここで生きてくるんだね。
25〜32小節
16小節あるドロップが全部同じだと単調だから、ちょっとした変化をつけてもいいかな。
ここでは、ハイハットの刻みを足して、メロディの音程を上げてみたよ。
ドロップ その2(25〜32小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス キックON ハイハットON(音数を足す) クラップON
🎸 ベース ON
🎵 メロディ ON(1オクターブアップ)
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)は、このようにハイハットを細かく足します。




Track 3(ベース)は、そのまま使います。




Track 4(メロディ)は、フレーズはそのままですが、1オクターブ高くします。




……とはいえ、これは必須じゃないよ。ここでは「全トラックが鳴っている状態を16小節作る」でOKだ。



ドロップ=今まで作ったものを全部鳴らす場所…サビだからといって、新しい素材を大量に作る必要はないんですね!
④ 33〜40小節…一気に音を減らす(ブレイク)
ここが、今回の一番気持ちいいポイントだ。33小節目からは、音を突然抜いてみよう。
でも、盛り上がったあとに音を減らすと、曲が止まったようになりませんか?
実際に試してみよう。
ブレイク(33〜40小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス OFF
🎸 ベース OFF
🎵 メロディ OFF(最後に短いメロディ)
🎵 メロディ2 OFF→ON(後半で新しいメロディ)
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)は、全消しします。




Track 3(ベース)も、全消しします。




Track 4(メロディ)は、1〜7 Barを全消し、8 Barで元のフレーズを活かします。




Track 5(メロディ2)は、新しいガジェット “Berlin” と、フレーズを足します。







ドラムとベースを消したら、曲が薄くなった気が……
それでいいんだよ。ブレイクは曲の空間を広げて、次のドロップを大きく感じさせる場所だからね。
ブレイクで「新しい短いフレーズ」を作る
ところで、しれっと新しいトラックが入ってましたね。あれはなんでしょう?
新しいフレーズを1つ試してみたんだよ。スケールから選んだ音が3つだけの、簡単な繰り返しだけどね。



なぜ、ブレイクで新しいフレーズなんですか?
はじめに作ったメロディは「曲の主役」だったけど、ブレイクで短いメロディを使って「つなぎ」にしたいと思ってね。
こうした役割が違うフレーズで、自分の曲にもう一つアイデアを入れてみるのもアリだ。
ちなみに、新しく作ったTrack 5は、Berlinというガジェットの音色 “25: Pulsy Arp” を、そのまま使っているよ。


⑤ 41〜56小節…再び全部入れる(セカンドドロップ)
もう一度盛り上がる部分は、全部作り直すんですか?
最初のドロップを複製して、少し変えるくらいで大丈夫
だよ。



また、繰り返しを使うんですね!
そう。しつこく言うけど、曲のすべてを新しくする必要はないんだ。メロディを1〜2か所ほど変えるくらいでOK。そうすれば作業量は少ないのに、曲に変化が生まれるよ。
たとえば…
・最後の音を変える
・1音だけ追加する
・1音だけ削る
・オクターブを変える など。
では、この曲のサビ2回目を作っていくよ。
セカンドブレイク(41〜56小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス キックON ハイハットON クラップON
🎸 ベース ON
🎵 メロディ ON
🎵 メロディ2 ON
41〜48小節
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)も、そのまま使います。




Track 3(ベース)も、そのまま使います。




Track 4(メロディ)は、元のフレーズから1オクターブ上げて、そのまま使います。




Track 5(メロディ2)は、ブレイクで作ったフレーズをコピペします。




49〜56小節
Track 1(コード)は、そのまま使います。




Track 2(ドラムス)は、このようにハイハットを細かく足します。




Track 3(ベース)は、そのまま使います。




Track 4(メロディ)は、元のフレーズから2オクターブ上げて、そのまま使います。




Track 5(メロディ2)は、ブレイクで作ったフレーズをコピペし、さらに1オクターブ上げます。







最初のドロップと似ているけれど、オクターブを変えたり、少し違うんですね。
そう。その違いが、曲に変化を与えてくれるよ。
アウトロ…曲をきちんと終わらせる
最後は音を少しずつ減らして、アウトロを作ろう。
⑥ アウトロ(57〜64小節)
🎹 コード ON
🥁 ドラムス 徐々にOFF
🎸 ベース 後半からOFF
🎵 メロディ OFF
🎵 メロディ2 OFF
Track 1(コード)は、最後までそのまま使います。




Track 2(ドラムス)は、5小節から音を徐々に減らし、最後は完全に無くします。




Track 3(ベース)は、5小節からカットします。




Track 4(メロディ)は、全消しします。




Track 5(メロディ2)も、全消しします。




ただし、「必ずこの順番で消す」ことはないよ。大事なのは、最後に音数を減らして、終わった感じを作ることだ。



ちゃんと終わりがある曲になりました!
ドロップで盛り上がったまま唐突に終わると、リスナーは取り残された感じになるからね。はっきりした狙いがあれば別だけど、曲はしっかり終わらせよう。
今回の成果を確認しよう
✅ 8小節のループを64小節に展開した
✅ イントロとビルドアップを作った
✅ ドロップで全パートを組み合わせた
✅ ブレイクで音を減らした
✅ セカンドドロップに変化を加えた
✅ アウトロで曲を終わらせた
GadgetSonic初参加チャレンジ:6/8
では、64小節を最初から最後まで聴いてみよう。
1〜8小節だけ作っていたときと、今ではどう違う?



「始まって、盛り上がって、落ち着いて、もう一度盛り上がって、終わる」…という、物語が生まれた感じがします!
ここまで来たら、大きな一歩だね。次回は、音量や響きを整えて、曲を仕上げていこう。
曲は、64小節分の新しいアイデアを作ることではありません。8小節のアイデアを、いつ鳴らして、いつ休ませるかです。
それだけでも、曲には「始まり」「盛り上がり」「静けさ」「もう一度の盛り上がり」「終わり」が生まれます。
今回は、あなたが第5回までに作った8小節を使って、初めて「曲の時間」を作りました!
そして第7回では、この64小節を素材として、今度は「何を足すか」ではなく「何を引くか」に進みましょう。近日公開!


































































