GadgetSonic 2024 グランプリ作品発表
KORG Gadget
COMPOSITION COMPETITION
GadgetSonic 2024
🏅SONIC MEDAL🏅
ここからは、GadgetSonic審査員特別賞SONIC MEDALを発表します。
今回は、ユニークな作風で大会を盛り上げてくれたアーティストをピックアップ。このページで長く栄誉を記録し、その奮闘を讃えます!
063|space fever “Korg Gadget Original DJ MIX”
選者B:「2台のSwitchでGadgetで作成した曲でDJをする」という発想が非常にユニーク。2台のSwitchは同期しているわけではない、というところがポイント。リアルタイムでパートの抜き差しもやっているようだが、音色を変える、打ち込みする、フィンガードラムする、などいろいろ応用が考えられる。またGadgetだけで完結するのではなく、エフェクター(同じくKORGのカオスパッド!)やミキサーと組み合わせることでぐっと世界が広がることも証明してくれた。映像を見ると、モバイルにも対応できるようなコンパクトなDJセットなのも面白い。 クラブで爆音で体験してみたい。
009|Sontaku Ouji “Mirage”
選者A:今回40曲!全作品の約15%にあたる過去最大のエントリー数をいただきました。ポップ、フュージョン、ファニーと様々なジャンルを手掛け、1日平均1.7曲ペースでのエントリーは驚異でした。Sontaku さんによると、過去に作りかけで放置していたモチーフを、このコンペで曲として完成させていった作品もあるということで、当コンペが作曲モチベーション向上の一因になったのであればありがたいなと感じております。今回、当コンペの盛り上げに寄与いただき本当にありがとうございました。
40曲の中から2曲をピックアップ。蜃気楼のサムネイルの様に厳かで幻想的な曲。タムのゆったりとした演奏で曲は幕を開ける。Sontakuさんの曲で特徴的なベル系パッド。そこにLore系のゆらぎ、鈴の音色が重なり、涼しげに、そして緩やかに時が流れていく。
022|Sontaku Ouji “Goodbye, see you tomorrow“
選者A:Sontaku Oujiさんの作品は夏を感じさせるような素敵な曲が多い。本曲も夏をイメージさせられる爽やかなインストナンバーだ。ステージ演奏を彷彿させるようなjazzy&Fusionのエッセンス、終始爽やかなコード進行が心地良い。また、終盤3分17秒あたりからのpizzicatoでリズムを弾いてからの、エンディングへの流れも選者のお気に入りパートだ。
182|Nunchuck Gorilla “Liftoff“
選者A:Nintendo Switch本体で再生している動画にてのエントリー。演奏画面を見るとMarseilleで埋め尽くされている。Marseilleは扱いやすく、音色も揃っていて選者も愛用しているところ。(詳細はこちらの記事を参照願いたい https://gadget-junkies.net/?p=12261)
This is progressive metal !! KORG Gadgetが得意とするシーン毎のテンポや、変拍子設定を活かし、突然変化する展開と、え⁉︎次の展開どうなるの?と聴き手を飽きさせない。当初はディストーションギターとエレクトロベースと掛け合いだが、次第にストリングスが加わり、三連符のリフパート。1分30秒台、DreamTheaterのPanic Attackのワンフレーズを彷彿させる終止で終わると思いきや、渋いベースソロからのキレの良いストリングスと、ギターの掛け合いにといった息もつかせぬ展開へと続く。It is really badass music!!!
204|M-kani “mk extra6”
選者A:KORG Gadgetの4つのガジェット「Chicago、Kiev、Chiengmai、Wolfsburg」を使用して作成したワンフレーズを、一旦音声データに変換。Vancouverで取り込んで使用したという本曲。Vancouverは非常に使いやすいサンプラーで、KORG Gadget上で簡単に音階にして表現できることが得意なガジェット。(Vancouverの詳細はこちらの記事を参照願いたい https://gadget-junkies.net/?p=13502 )
本曲はVancouverの1フレーズを、ノート操作等で変化を加えながら、このフレーズで押し通して一曲を完成させている。KORG Gadgetならではの活用をリスナーに魅せてくれた、アイデアが光る秀曲だ。
147|Feelings “Company“
選者A:毎年地球の裏側から本コンペの開催を心待ちにしていただいている作家Feelings さん。今年も素敵な2曲をエントリーいただきました。
本曲Companyは、Pad系と鳥の囀りのSEが聞こえてくるところから幕を開ける。リスナーの皆さんはマイナスイオンが漂う森林で生き物の息吹を感じられる場所にいる。そんな風景を想像するのではないだろうか。ここに乗ってくるギターのアルペジオワークが最高に素敵だ。本作は風景が頭に浮かびながら、癒しを感じられる素敵な作品だった。
当コンペの開催をいつも心待ちにしていただいており感謝しています。エントリーいただく曲はどれも素敵で、いつも幸せな気分になります。また今後も素敵な曲を聴かせてください。またお待ちしております。
Feelings is an artist who looks forward to joining this competition every year, from the other side of the globe. This year Feelings has submitted two wonderful songs.
This piece titled Company starts off with some pad sounds and birds chirping.
Listeners are swept away to a forest full of refreshing negative ions and the breath of life. The guitar arpeggio which follows is absolutely beautiful. This is a lovely song that invites relaxation along with an imaginary view of the mentioned scenery.
We really appreciate how this artist always looks forward to this competition. Each piece of music submitted has been wonderful and always brings a feeling of happiness and content. Please continue to let us listen to your beautiful music. We look forward to it.
012|WarpBoy303 “KORG Gadget for Mac HIPHOP”
選者C:KORG Gadget for Macによる、わずか4シーン・4トラックのトラックメイキング動画。しかしコルガジェであれば、WarpBoy303さんのようにトラックを抜き挿すことで、楽曲として十二分に成立することが示されている。
名手ゴキジェト・ヴァルサン氏のポストにも言えることだが、こうした実演動画はユーザーにまたとない「気づき」をもたらしてくれる。エントリーの枠を超え、すべての大会参加者にとって意義深い出展作。そうした観点によりSONIC MEDALとさせていただいた。
025|萬屋権兵衛 “MARCH OF THE EMPEROR“
選者C:萬屋権兵衛さんが生み出すトラックは、どこか歌心を感じるポップさが持ち味。
今大会にエントリーされた楽曲はどれも高水準だが、Marseilleによるディストーション・ギターがジャギジャギ唸る本作を推す。これもまた、KORG GadgetがテクノやEDMのみならず、多彩なジャンルに対応できることを証明している。
個人的には、安定的でこなれた作りがプロっぽく、どことなく職人肌的な作風に魅力を感じている次第。
086|Juji Terauchi “melodious”
選者C:重工業地帯の鉄工所を彷彿とさせるヘビーなインダストリアル・トラックに乗せ、野獣の咆哮のようなバイオレンス・ボイスが左右に飛び散る。この凄まじいエナジーとカオティックなムード、曲全体から匂い立つ退廃性に、一聴して心を鷲掴みにされた。
もはやクォリティー云々を超越した強烈な個性に感じ入り、SONIC MEDALに推挙した。シニカルな曲名も実にニクい。
Juji Terauchi氏は、ぜひ独自の世界を放ち続けていただきたい。いち音楽愛好家として、次作も期待しています。
088|Internet Neko chan “G.A.D.G.E.T.S.O.N.I.C.|New Backrooms / LiminalSpaces Anomaly game|”
選者A:今年もインターネットネコチャンはやってくれました。
今年話題になったあのゲームをモチーフにしたストーリー仕立ての作品としてエントリーをいただいたのだが、この作品はぜひ映像込みで聴いていただきたい。KORG Gadgetで作った曲の選評であることを忘れ、不思議な世界観の映像についつい見入ってしまった。
映像に合わせた曲と、不思議な声がこの世界観をさらに不安を掻き立たせる大きなエッセンスになっている。素晴らしかった!
選者C:昨年大会に続いてSONIC MEDALに輝いた、インターネットネコチャン氏によるビデオ作品。
徐々にYouTube率が高まりつつあるガジェソニだが、あくまでも主役は音楽。そんな中で本作は、音楽・映像・写真・CG・編集が渾然一体となったコンセプチュアル・アートに仕上がっている。
内容に関する野暮な論評は控えるが、サウンド・ノベルを想起させるミステリアスなビジュアルに、メランコリックなピアノ演奏がパーフェクトに融合。
このようなアバンギャルドな作品が輩出されたことに対し、GadgetSonic大会運営者の一人として深く敬意を表します。
GREEN EARTH FIELD
FIRE RED STAGE
BULE WATER LAKE