Chicago

アナログベース・ガジェットChicagoについて。太っとくブリブリなアシッドベースを作ろう。

KORG Gadget Chicago(シカゴ:アメリカ第三の都市)は、テクノやアシッドハウスのベース作りに欠かせない、アナログ・モノフォニックシンセ。

野太いベースサウンドはもちろん、エグいフィルターを用いたトリッピーなリードシンセとしても使える音源です。

VCOが1つで分かりやすく、Chicago専用のマルチエフェクターやアルペジエーターを使ってアグレッシブな音作りも可能という、使い勝手の良いガジェットに仕上がっています。

お気付きの方も多いかと思いますが、明らかにRoland社の名機”TB-303″(1982年発売)を模した設計ですね。

シルバーなルックスといい音の傾向といい、実にそっくり。

そういえば、まだハードシンセが主流だった90年代にも「303クローン」のリリース・ラッシュがありました。

いつまでも色褪せない魅力的なサウンドならではのことでしょうか。

“Chicago”による音作りの流れ

オシレーター

まずはオシレータの波形を「矩形波」と「ノコギリ波」から選択します。

切り替え式ではなくノブを回して連続的にポイントを探れるのがユニーク。

アルペジエーター

波形を決めたらChicagoの大きな武器である「アルペジエーター」の効き具合を設定します。

フィルター

その後のフィルターセクションで音色を作り込んでいきます。

一般的なCUTOFFとPEAK(レゾナンス)の他に、”GNAW”というノブを上げると、より攻撃的なサウンドになりますよ。

アンプ/マルチエフェクター

ADSRでエンベロープを決めたら、Chicago自慢の「マルチエフェクター」で積極的なサウンドメイキングを行いましょう。

最後にイカつい真空管?アンプを通せば、音作り完了です!

各パラメータの説明

Chicagoでの音作りは、すべてこの1画面だけで完結します。

OSCILLATORセクション

オシレーター波形を選択します。

WAVE(-63~+63)

ノブを絞り切ると「ノコギリ波」に、上げ切ると「矩形波」に変化します。

GLIDE(0~127)

2つの音の間(たとえばC1とC2)に、連続的な音程変化を与えるための時間を設定します。

ノブを上げると「ビョ〜〜〜〜〜ン」、下げると「ビョン!」と音程が移行し、絞り切ると音程が変化しなくなります。

ARPEGGIATORセクション

Chicago専用の、オクターブごとに可変するタイプのアルペジエーターです。

ON(ON,OFF)

アルペジエーターをON/OFFします。

RANGE(1OCT,2OCT,FULL)

アルペジエーターの演奏範囲を、オクターブ単位で設定します。

FULLにすると3OCT分が繰り返し演奏されます。

MODE(DOWN,UP,UP/DN)

アルペジエーターのタイプを、「下降」「上昇」「上昇→下降」から選択します。

SPEED(1/2~1/32)

アルペジエーターの演奏スピードを、テンポに同期した音符単位で設定します。

たとえば「RANGE:1OCT」「MODE:DOWN」「SPEED:1/16」と設定し、C1を押さえると・・・

と演奏されます。

FILTERセクション

Chicago自慢の強烈なローパス・フィルターです。

CUTOFF(0.00~10.00)

フィルターのカットオフ周波数を設定します。

PEAK(0~127)

フィルターのレゾナンスを設定し、カットオフ周波数付近を強調してクセを出します。

ENV(-5.00~+5.00)

EG(エンベロープ・ジェネレータ)による、カットオフ周波数の変化量を設定します。

これを上げるとEGの設定に応じ、こもった音からフィルターが開いていく感じに音が変化していきます。

BITE(0~127)

フィルターのドライブ量を設定します。

これを上げると激しく歪み、攻撃的なサウンドになります。

GNAW(0~127)

フィルターの入力に、独特の周波数変化を与えます。

これを上げるとデジタルっぽいノイズが付加されていき、荒々しいサウンドになります。

ENVELOPEセクション

音量変化の度合いを設定します。

フィルターの開き具合にも影響します。

ATTACK(0~127)

「アタックタイム」(鍵盤を叩いてから最大レベルになるまでの時間)を設定します。このパラメータを上げると、音がふわっと立ち上がります。

DECAY(0~127)

「ディケイタイム」(サスティンレベルに至るまでの時間)を設定します。短くすれば歯切れの良い、長くすればゆったりとしたサウンドになっていきます。

SUSTAIN(0~127)

「サスティンレベル」(音が継続するレベル)を設定します。0 にすると、DECAYで設定した時間に音が消えます。

RELEASE(0~127)

「リリースタイム」(鍵盤から離れてから音が消えるまでの時間)を設定します。長くすれば余韻が増していきます。

EFFECTセクション

Chicago独自のマルチエフェクターです。

OFF

エフェクターをオフにします。

EQ

イコライザー。特定の周波数をカット/ブーストさせます。

COMPRESSOR

コンプレッサー。音の強弱の差を小さくし、その結果として音圧を稼ぎます。

DECIMATOR

デシメーター。サンプリング周波数や量子化ビットを下げて音を汚し、いかにもデジタルっぽいサウンドにさせます。

RING MOD

リング・モジュレーター。通常のVCOでは生成できない金属的なサウンドに変化します。

CHO/FLG

コーラス/フランジャー。原音と、原音に極めて小さく遅延させた音とを干渉させ、音を変化させます。

すこし上げると音が重厚に、さらに上げるとジェット機の上昇/下降のような、ウネるサウンドになります。

ENSEMBLE

アンサンブル。コーラスとはまた違った重厚さを与えます。

PHASER

フェイザー。原音と、位相をずらした音を干渉させ、フランジャーとは違ったウネりを与えます

SHORT DELAY

ショート・ディレイ。やまびこのように繰り返し跳ね返ってくるサウンドを作ります。

BPM DELAY

BPMディレイ。BPMに同期したやまびこにアジャストしてくれます。

HALL REVERB

ホール・リバーブ。音に残響を与えます。

GATE REVERB

ゲート・リバーブ。まず深めにリバーブをかけ、その後ノイズ・ゲートをかけて残響の後半部分を切り取ります。

80年代に大流行りしたサウンド。

EDIT 1

選択したエフェクトの1つ目のパラメータを設定します。

EDIT 2

選択したエフェクトの1つ目のパラメータを設定します。

・・・と言われても、具体的に何のパラメータをどう調整すればいいのかが、パネル上に一切表示されません。

おそらくEDIT 1が「エフェクトの効き具合」で、EDIT 2が「エフェクトによって異なる様々なパラメータ」思われます。

ここは「ざっくり設定して、いい感じの音になったらOK!」という、フィーリングでいじってみましょうね。

AMPLIFIERセクション

Chicagoのトータル・ボリュームです。

ENV/GATE

音量を変化させるエンベロープ・ソースを選択します。

ENVにするとENVELOPEセクションで設定したADSRによって音量が変化し、GATEにするとADSRによる音量変化がされません。

たとえばフィルターのアタックが上がっていても、実際の音はふんわり立ち上がらなくなります。

LEVEL(0~127)

Chicagoの「出力レベル」を設定します。

“Chicago”サウンド・メイキングのポイント

ぜひシーケンスを走らせながら、フィルターのCUTOFFやGNAW、BITEなどの各種パラメータを、リアルタイムでエディットしてみてください。

音色に時間的な変化を与えると、とても躍動感あふれるサウンドになりますよ。

クラシックなシンセベースを志向するなら「あえて」大人しめにしてあげるのもいいですね。

フィルター以外でもOSCILLATORセクションのWAVEノブをグリグリ回すと出力波形が連続的に変わるので、とても面白い効果が得られます。

さらにマルチエフェクターのディストーションをかけてビキビキやれば、もろHARD FLOORっぽいアシッド・ハウスサウンドに。

これらの音色変化をアルペジエーターと積極的に絡めて、あなただけのサウンドメイキングにチャレンジしてみましょう!

それではまた。Have a nice trip!

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