【KGR #03】涼やかに飛び回る音の欠けらたちとクールなボーカル。「Frozen2007remix – by Anzbeats」
KORG Gadget for Macのデビューに花を添えた、待望のオーディオトラック対応。
波形データを扱えるようになったことで、従来の「打ち込み」プラス「録音」という、既存のDAWと肩を並べる基本性能を得ました。
それ以降はKORG Gadgetで制作されたトラックも、ボーカロイドを含め「歌モノ」が目立つようになってきたなと感じます。
今回ご紹介させていただくトラックも、生歌の醍醐味を存分に聴かせてくれています。
Frozen2007remix - by Anzbeats
この曲の最大の魅力は、やはりキャッチーなボーカルトラック。
このクールで一握りの気だるさも持ち合わせた印象的な歌声は、2007年に「seventh」というユニットで活躍されていた「fuddama」(ふっだま)さんによるもの。
同ユニット出身で、この曲を作られたAnzbeatsさんに取材したところ、オーディオガジェット"Zurich"のリリースでサクッとリミックスできると思い、この曲を再び世に出したとのことです。
Zurichの存在により今後も昔の曲をリミックスしてアーカイブするという新たな楽しみが生まれた。とも言っておられました。
そしてそのボーカルを引き立てる魅惑的な音の欠けらたちについて、Anzbeatsさん曰く、
大好きなnamcoのKamataやLexington、Kingstonなどを全部完全にLRに降って散りばめ、BDはRecifeを利用して、Helsinkiでアンビエントっぽい感じの部分やAbuDhabiでちょこっとSEを使って、Saizburgでピアノをちょこ〜っと足して…あと、MilpitasのROMカードに面白い音がいっぱい入っていて、「なんぢゃこりゃぁぁぁ」と言いながら使わせていただきました。
とのこと。
このように実際の制作風景を惜しげも無く公言してくださるのは、同じトラックメーカーとして非常にありがたく、参考になりますね。
疾走感溢れるボーカルを彩る、変幻自在でアブストラクトな音の欠けらたち。
この二つの持ち味で、このトラックがとても魅力的な作品になっていると感じました。
今回のKORG Gadget Recommendsはここまで。
ではまた。Have a nice trip!
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