ワルシャワ(KORG Gadget)
- iOS音楽制作アプリ ELECTRIBE Wave の音源部分をガジェット化。
- ウェーブテーブル音源を採用。時間的変化に富むハイエンドなモーフィング・サウンドで、最新の音楽シーンに対応。
- ウェーブテーブルの難解さを払拭する、厳選されたパラメーター群。非常にシンプルで分かりやすい音色作成フロー。
🇵🇱 Sophisticated Wavetable Synthesizer "Warszawa"
ビジュアル | |
タイプ | デジタルシンセ(ウェーブテーブル方式) |
得意パート | パッド リード ベース |
得意ジャンル | クラブ/ダンス アンビエント/ニューエイジ |
プログラム数 | 107プログラム(Max 217プログラム) |
リリース年 | 2018年 |
Switch対応 | 非対応 |
価格 | ¥4,800(KORG ELECTRIBE Wave) |
App内課金アイテム | Atmospheric Waves(55プログラム) | Solid Waves(55プログラム
Warszawa(ワルシャワ)は、2018年にリリースされたiOS音楽制作アプリ ELECTRIBE Wave の音源部分をガジェット化したもの。
iOSアプリ ELECTRIBE Wave をインストールすると、KORG GadgetにガジェットWarszawaとして追加され、ELECTRIBE Waveと同じ音色を扱えるようになります。
KORG Gadget for Mac および for Plugins には、最初から搭載されています。
EDM、Future Bass、Trapなど、最先端のダンスミュージック制作に対応。PCM音源では難しい個性的、かつアグレッシブなサウンドを作ることができます。
その秘密は、従来のPCM音源に加え、ウェーブテーブル音源を搭載していること。
ウェーブテーブルは、短い時間の波形を、繰り返しループ再生させて音を出す方式。
言い換えると、複数ある静止波形を、パラパラ漫画のようにモーフィングしていくということで、デジタルシンセ「WAVESTATION」をガジェット化したMilpitasでも採用されています。
なんだか難しそうな概念ですが、Warszawaでの音作りはシンプルそのもの。
あらかじめ用意されている70種類の中から波形を選び、オシレーターで波形を再生させるポジションを変える…と、ここまでがウェーブテーブルならではの作業。
あとは通常のシンセと同じように、切れ味鋭いフィルターで波形を削ったり、EGでサウンドに動きをつけたりして、サウンドメイキングを行ないます。
Warszawaに用意されたパラメーターは、明らかに「分かりやすさ」を重視し厳選されたものですが、とりわけ武器になるのは豊富なモジュレーション・タイプ。
空間をねじ曲げるような激しいサウンドを生み出すオシレーター・シンクに、鋭利で金属的な響きに変貌させるクロス・モジュレーション。波形にFMの妙味をもたらすVPMも装備。
他にも、波形を高速再生させるNarrowや、波形の終端で折り返すReflectといった、ウェーブテーブルならではのモジュレートも行えます。
Warszawaは1オシレーター仕様ですが、サブオシレーターでサウンドに厚みを加えられたりと、選択したウェーブテーブル波形を、ありとあらゆる手段で変調させることが可能です。
そして2基搭載されたモジュレーションを組み合わせて、ピッチやカットオフ、波形ポジションなどに対し、様々なモジュレーションをかけることができます。
Warszawaは、このように厳選されたパラメーターのおかげで、ウェーブテーブルならではの複雑な音作りを「簡単に」行えるわけですね。
おすすめ利用シーン
同じウェーブテーブル方式を採用しているMilpitasとの決定的な違いは、収録された波形の傾向がまるで異なる点にあります。
浮遊感あふれるオーガニックな響きの多いMilpitasに対し、Warszawaは今時のEDMにマッチする「ワル」な波形群。
モジュレーション・タイプも過激なものばかりで、ひたすら攻めた音を作れるよう設計されています。
もう一つの美点は、難しそうなウェーブテーブルによる音作りが、極めて絞り込まれたパラメーターのおかげで簡単に行えること。ユーザーは最小の労力で、最大の効果を享受できます。
他にもウェーブテーブルの動きがリアルタイムで確認できるなど、KORGらしい親切心が随所に垣間見える、素晴らしいガジェットだと感じます。
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