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【KGR #04】爆笑!脱力ゲット・ワイルド。「Get Wild Rasta mix – by morrydtm」

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2017年8月16日まで、「TM NETWORK」と「サウンド&レコーディング・マガジン」誌による『あなたの「Get Wild」リミックスコンテスト』が開催されています。

宇都宮隆・小室哲哉・木根尚登の3人で結成されたユニットTMNが1987年4月8日にリリースした「Get Wild」(愛称「ゲワイ」)のカバーを競うコンテスト。

2017年は30周年ということで、このところ「ゲワイ」だけが36バージョン収録されたCDリリースや、アナログレコードでの復刻など記念企画が相次いでいますが、リミックスコンテストもその一環だと思われます。

このリミコンがユニークなのは、実際に宇都宮隆が歌うボーカルサンプルをダウンロードでき、コンテスト参加者が自由に扱える点。

今回のKORG Gadget Recommendsはその利点を活かし、オーディオにも対応したKORG Gadgetを用いて参戦したトラックを紹介します。

Get Wild Rasta mix – by morrydtm

エレクトロアレンジに偏りがちなリミックスコンテスト作品の中にあってラスタ民謡調カバーという、ダントツにぶっ飛んだ仕上がりになっております。

ソリッドなダンストラックを聴き慣れてた身からすると、オルガンの牧歌的なイントロが鳴った瞬間、腰が抜けるかと思いました。笑

しかしトラックそのものは、いたるところに「技量」を感じさせるハイレベルな出来。

作者morrydtmさんによる巧みなアレンジと原曲のキャッチーさが相まって、妙な吸引力というか中毒性のある作品に仕上がっています。

制作環境について

morrydtmさんに、制作環境をメインに取材しました。

【ハードウェア】

  • iPhone5s
  • Epson製PC

【ソフトウェア】

【ウェブサービス】

トラック制作はiPhone5sとKORG Gadgetを用い、主に通勤電車内で作業されたとのこと。

宇都宮隆のボーカルを彩るコーラスはボーカロイドのメルリさんですね。四半世紀を超えた奇跡のフュージョン。

iVOCALOIDで作成したコーラストラックを、AudioCopyを使ってKORG Gadgetに取り込んでいるようです。

EPSON PCは、波形編集ソフトSoundEngineで宇都宮隆のボーカルトラックを分割するために使用された模様。

そしてマスタリングはLANDRというウェブサイト。なんとAIがオンライン上でマスタリングしてくれるサービスです。

使い方は極めて簡単で、トップページにトラックファイルをドロップするだけ。

原曲とマスタリング後を比較できるデモ曲を聴いてみましたが、確かに音圧が相当上がっていました。

ラジオ局では、しばしば音声信号を送信所へ向かわせる直前にORBANなどのプロセッサを通しますが、あれのクラウド版といったところでしょうか?

トラックメイカーの負担を軽減させる素晴らしいサービスだと思います。この分野の更なる進化を期待!

「ブルーオーシャンで戦う」という発想

今回のKGRは、KORG Gadgetで制作されたリミックスコンテストの出展作品を取り上げました。

リミコンの勝負所はmorrydtmさんがブログで述べられているように、どう他の作品とは異なるオリジナリティーを出せるかに尽きると思います。

ましてや「Get Wild」が原曲なわけで、ダンスチューンやエレクトロニカアレンジで立ち向かうのは相当苦しいでしょうし、他のトラックに埋没する可能性が大。

そこで誰もやっていないスカをサカナに、宇都宮さんのボーカルをダシにして「自分の曲を作る」という姿勢は、大いに共感できるところです。

王道路線でTMNの劣化コピーを作るのではなく、ニッチな領域かもしれないけど自分だけの旗を立てる「ブルーオーシャン」で取り組む戦略。

このトラックは、私たちクリエーターにとって大事なことを教えてくれているようです。

それではまた。Have a nice trip!

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この記事を書いた人

KORG Gadgetエヴァンジェリスト。 http://www.Gadget-Junkies.net 運営。ロックなダンスビートにピコピコサウンドを乗せ、昔のビデオゲームっぽい音楽も作ってます!

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