KORG Gadget 3 は、大きく分けて2タイプのガジェットがあります。1つは、画面上のソフトウェア音源を、MIDIデータで演奏するMIDIガジェット。
KORG Gadget 3の大半は、このようなMIDIガジェットです。
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そして今回取り上げる、実際のボーカルや楽器演奏をマイクで録音したり、外部からmp3やwavファイルを取り込んで得た「波形音声データ」を取り扱うAUDIOガジェットです。
この画像は、AudioガジェットのひとつZurichが立ち上がっているオーディオトラックの様子。画面上部がピアノロールではなく、波形表示になっています。
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KORG GadgetのAudioガジェット3機種を知る
KORG Gadget 3では、波形データを取り扱うためのAudioガジェットが3種類ほど用意されています。
Zurich…ボーカルや楽器演奏、外部からインポートしたオーディオ・ファイルを扱うレコーダー・ガジェット
Rosario…エレクトリック・ギターの録音にも対応するギターアンプ・ガジェット
Durban…エレクトリック・ベースの録音にも対応するベースアンプ・ガジェット
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ボーカルやギター演奏をオーディオ・レコーディングする
KORG Gadgetでオーディオ・トラックを扱う方法は、次の2通りがあります。
① ボーカルやギター演奏をオーディオ録音する
② 外部からオーディオ・ファイルをインポートする
ここでは、① ボーカルやギター演奏をオーディオ録音する方法を解説します。
KORG Gadgetで本格的なレコーディングを行うには、iPhoneやiPadに接続可能なオーディオ・インターフェースが必要です。これはPCのDAWと同様ですね。
iOSデバイスに接続可能なオーディオ・インターフェースのひとつZOOM AMS-22。
2入力/2出力でマイクやギター、ヘッドホン、外部スピーカーを接続でき、USB Type-C端子搭載。コルガジェにふさわしいシンプルな構成ですが、+48Vのファンタム電源内蔵でコンデンサー・マイクも使える本格仕様です。
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オーディオ・レコーディングの準備
この項目では、オーディオ・インターフェースZOOM AMS-22を例に解説します。セッティングは以下の流れで行います。
スピーカーやヘッドホンを接続している場合は、これらを保護するため、セッティング作業前に音量を最小にしてください。
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PC接続時はバスパワーに対応するZOOM AMS-22ですが、iOSデバイスで使用する場合は外部電源が必要です。
2つあるUSB Type-C端子のうち、左側のDC 5V端子にACアダプタ(別売)やモバイルバッテリーを接続します。
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右側のUSB端子(Type-C)にiPhoneやiPadを繋ぎます。接続する時は、iOSデバイスのコネクタ形状に合わせたUSBケーブルや、変換アダプタ(iOSデバイスのコネクタがLightningの場合、USB Type A to Cケーブルや Lightning - USB 3カメラアダプタ)を使ってください。
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ファンタム電源供給用の48VスイッチをOFFにしてから①、マイクケーブルやギターシールドなどをMIC / GUITAR端子に接続します②。
コンデンサー・マイクを使用する場合のみ、①の48VスイッチをONにしてください。
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実際にセッティングした全体像はこんな感じ。オーディオ・インターフェースのモニターはヘッドホンで行っています。本体背面にあるメインアウトから、外部スピーカーへ出力することも可能です。
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以上で、ボーカルや楽器演奏を録音するための基本的なセッティングは完了。KORG Gadget上でのレコーディング方法は、次の項目で解説します。
オーディオ・レコーディングの手順
それでは、レコーダー・ガジェットZurichを用いて、あなたの声や楽器演奏をマイクで収録してみましょう。
オーディオインターフェースにギターやベースを接続して録音する場合も、使用するガジェットがRosarioやDurbanになるだけで、基本操作は同じです。
はじめにオーディオ・トラックを追加します。
新規ソングから追加したい場合はファイルボタンをタップし、新規をタップ①。
今開いているソングにオーディオ・トラックを追加したい場合は、空きトラックのトラック追加ボタンをタップします②。
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ガジェット・ブラウザが起動します。下へスクロールして、Audioカテゴリにあるオーディオ・トラック対応ガジェットを選んでください。ここでは、オールマイティーなレコーディングに対応するZurichを選択しましょう。
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メイン画面に戻ると、オーディオ・トラックが追加されています。
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ミキサー・セクション下部にあるRecボタンをタップすると、オーディオ・トラックにマイクからの音が入力されます。この状態でマイクに話すと、入力レベルに応じてレベルメーターが振れます。
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続いてトランスポートの○(録音)ボタンをタップすると、ヘッダーが赤く点滅しRecスタンバイ状態になります。
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Recスタンバイ中に▷(再生)ボタンをタップすると、カウントダウン後にレコーディングが開始されます。
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レコーディング中に○(録音)ボタンをタップすると、Recスタンバイが解除され録音が終了します。
また、レコーディング中に▷(再生)または□(停止)ボタンをタップすると、Recスタンバイのまま録音が停止します。
レコーディングが終了すると、収録された波形がクリップ上に表示されます。
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クリップをタップしてエディット画面に入ると、収録した波形データを詳しく確認できます。なお、先ほどはメイン画面で行ったレコーディングですが、エディット画面でも可能です。
以上が、基本的なレコーディングの流れです。
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外部からwavやmp3ファイルを取り込んで使う(インポート)
KORG Gadgetでオーディオ・トラックを扱う方法は、次の2通りがあります。
① ボーカルやギター演奏をオーディオ録音する
② 外部からオーディオ・ファイルをインポートする
この項目では、② 外部からオーディオ・ファイルをインポートする方法を解説します。
これはKORG Gadget自体でレコーディングを行うのではなく、外部環境で収録されたサウンドを、KORG Gadgetに取り込んで使うやり方。フィールド・レコーディングで得た環境音を曲作りに活かしたり、外部シンセやドラムマシンのサウンドを取りこんだりと、可能性は無限といえましょう。
wavやmp3ファイルをiPhoneやiPadに保存する
KORG Gadgetに手持ちのwavやmp3ファイルを取り込むには、MacやPCからiOSデバイスにオーディオ・ファイルを投入してから、KORG Gadgetでインポート操作を行います。ここでは、MacからiPadへファイルを投入するやり方を解説します。
まずはMacにて、オーディオ・ファイルを用意しましょう。
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iOSデバイスのホーム画面にて、ファイルアプリをタップ。
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ファイルアプリが起動します。左上にあるファイルボタンをタップし、ファイルメニューにてこのiPad(iPhone)内をタップ。
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フォルダ「KORG Gadget」をタップすると、そこにはオーディオ・ファイルをはじめ、プロジェクト・ファイルやプログラム・データなど、アプリに関連したファイルが格納されています。
このKORG Gadgetフォルダに、インポートさせたいオーディオ・ファイルを投入しましょう。
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ファイルの投入方法はいくつかありますが、最も手軽な方法は、iOSデバイスをMacのセカンドディスプレイにすること。お互いマウスで行き来できるので、MacからiOSへドラッグ&ドロップできますよ。
iPhoneやiPadのwavやmp3ファイルをKORG Gadetにインポートする
先ほどの手順でiOSデバイス内に格納しておいたwavやmp3ファイルを、オーディオ・トラック上に呼び出すことができます。これをインポートといい、そのやり方は次のとおりです。
オーディオ・トラックのエディット画面にて、Importボタンをタップ。
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Documentsというポップアップが表示され、オーディオ・トラック上にインポート可能なファイルが一覧表示されます。呼び出したいファイルをタップすると、そのファイルの波形がディスプレイに表示されます。
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上の画像で示した通り、ファイル名の左にある「▷」をタップするとプレビュー(試聴)が行え、ファイル名の右にある「…」をタップすると、そのファイルをリネームまたは削除することができます。
マイクの入力レベルが小さすぎる、または大きすぎるのを回避する
マイクからの入力レベルが低すぎる状態で録音した場合、そのトラックのアウトプット・レベルを上げることになるため、「サー」というノイズも一緒に持ち上がります。一方で入力レベルが過剰である場合は、音がクリップして音が割れてしまいます。
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適切な入力レベルに調節する方法は、次の2通りがあります。
① オーディオ・インターフェースの入力ゲインを調節する
② オーディオ・ガジェットのインプットレベルを調節する
オーディオ・インターフェースの入力ゲインを調節する
オーディオ・インターフェースのGAINノブなどで、入力レベルを調節します。
ZOOM AMS-22ではレベルインジケーターで入力信号を確認できますが、赤く点灯すると入力信号がクリップしています。レベルインジケーターが赤く点灯しないよう調節してください。
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オーディオ・ガジェットのインプットレベルを調節する
入力レベルは、オーディオ・トラックに立ち上げたガジェットのINPUTノブでも調節可能です。しかし、外部でクリップされた入力音は元に戻せないため、オーディオ・インターフェースの時点で適切な入力レベルにした方が良いでしょう。
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入力ゲインを上げすぎてもノイズを拾いやすくなるため、できるだけマイクに近づき、大きな音で収録することを心がけましょう。その分入力ゲインを下げることができので、ノイズが改善されますよ!
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