Scene/Clipとは?(シーン・クリップに関する基本操作)
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シーンとは、文字通り場面のことです。
KORG Gadgetにおける曲作りは、楽器パートにあたるトラックを増やしつつ、イントロ・Aメロ・サビ・アウトロ…といったシーンをいくつも作り、繋ぎ合わせながらながら進めていきます。
以下のソングは、9つのシーン・4つのトラックで構成されています。
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クリップとは、実際の演奏データが格納されている器(うつわ)にあたるもの。シーンが「場面」、トラックが「パート」なら、このクリップは「楽譜」に例えることができます。
ひとつのシーンにおいては、トラックの数だけクリップがあり、それぞれのクリップにはトラック(パート)を演奏させるためのノート(演奏データ)が書き込まれています。
シーンをPlayすると、各トラックのクリップが同時に再生されます。
シーン・クリップの基本操作
ここでは、シーンとクリップに関する基本操作を解説します。
シーン名を変更する
新規ソングを開いた直後の様子です。1つのトラックに1つのシーンがあるだけなので、クリップは1つだけですね。
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このシーンは1と名付けられていて4分の4拍子。小節数(Bar)は1です。
シーン名が1のままだと分かりづらいので、「イントロ」と変えてみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップしてください。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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Scene列にある4/4 x 1と表示されている箇所をタップ。
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そのシーンに関するポップアップが表示されますので、シーン名をタップして「イントロ」に変更してみましょう。
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Functionをタップしてメイン画面に戻ると、シーン名が変更されたことを確認できます。
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シーンを新たに追加する
メイン画面にて+をタップすると、新しいシーンが一番下に追加されます。
データのないまっさらなクリップが並ぶので、これまでとは異なるシーンを作るときに有効でしょう。
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↓
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シーンを複製する
メイン画面左下にあるFunctionをタップしてください。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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複製をタップ。ここでは、上から2つ目のシーンを複製してみましょう。
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そのシーン直下にノートごと複製されます。今回はシーン「Aメロ」をコピーしたので、「Aメロcopy」が新たに作られました。
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最終シーンを後続シーンとして複製する
メイン画面にて複製マークをタップすると、最終シーンがデータごと複製され、一番下に追加されます。
同じシーンを伸ばしつつ、変化をもたせたいときなどに有効でしょう。
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↓
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シーンを削除する
ここでは、上から3つ目のシーン「Aメロcopy」を削除してみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップしてください。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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削除をタップ。
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そのシーンが削除されます。
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削除したシーンは復活できませんのでご注意ください。
シーンを新たに挿入する
ここでは、シーン「Aメロ」と「サビ」の間に「Bメロ」を挿入してみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップしてください。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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挿入をタップ。
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そのシーン直下に、新しいシーンが挿入されます。
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Functionをタップしてオーバーレイ表示にし、挿入したシーンの4/4 x 1と表示されている箇所をタップ。シーン名を「Bメロ」に変更してください。
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挿入は、新しいシーンを1Barだけのブレイク用にするなど、色々と活用できるでしょう。
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シーンの拍子を個別に変更する
デフォルトのシーンは4分の4拍子なので、4分の3拍子に変更してみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップしてください。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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Scene列にある4/4 x 1と表示されている箇所をタップ。
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そのシーンに関するポップアップが表示されますので、4分の3拍子に変更してみてください。+-ボタンタップで設定できます。
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メイン画面に戻ると、そのシーンが3/4 x 1と表示され、4分の3拍子であることが確認できます。
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ピアノロールも、4分の3拍子通りのマス目になりました。
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↓
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KORG Gadgetは極めて柔軟な拍子設定が可能で、分母1,2,4,8,16に応じ、分子は1~32から選択可能です。
変拍子を作る
KORG Gadgetは、異なる拍子のシーンを組み合わせることで「変拍子」を表現することができます。これはプログレやアヴァンギャルド・ミュージック作家にとって魅惑的な仕様と言えるでしょう。
変拍子を表現する手段は2つあり、たとえばシーン単体を7/4と設定すれば7拍子にできますし、3拍子と4拍子のシーンを組み合わせてもOKです。
シーンそのものを変拍子にする
シーン単体を変拍子にするには、メイン画面左下のFunctionをタップし①、拍子を変更したいシーンにてポップアップを呼び出し②、拍子を設定します③。
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異なるシーンを組み合わせて変拍子にする
KORG Gadgetは、異なる拍子のシーンを組み合わせることにより曲途中の拍子変更に対応します。
例えばこのように、イントロ〜Aメロといったシーンでは4拍子を続け、サビのシーンで3拍子にチェンジするなど、リスナーの意表をつく展開も可能です。
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クリップ内の小節数(Bar)を変更したい
KORG Gadgetでは、各クリップの小節数を1〜16 Barまで設定することができます。
設定したいクリップをタップしてエディット画面に入り、左下にあるFunctionをタップ。
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ポップアップが表示され、そのクリップの小節数を変更することができます。-+をタップすれば1ずつ増減可能です。
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同じシーンにおいて、異なる小節数のクリップを混在させることもできます。
たとえば2,3,4Barのリズムトラックを同時ループさせるなど、うまくハマれば予期しないグルーヴが生まれることでしょう。
クリップをミュートする
特定のクリップだけをミュートさせることが可能です。ミュートを活用することで、そのシーンを消音したい場合でもノートごと削除する必要がなくなります。
メイン画面左下にあるFunctionをタップ。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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ミュートをタップ。以降そのクリップは、シーン再生時において消音されます。
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クリップ内のデータをコピー/ペーストする
クリップ内のノートをコピーし、別のクリップにペーストすることができます。ここでは、シーン「Aメロ」のクリップ内ノートを「サビ」へコピーしてみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップ。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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コピー元クリップにあるコピーをタップ。
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続いて、コピー先クリップでペーストをタップ。
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クリップ内ノートのコピー&ペーストが行われました。
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ペーストによって上書きされたノートは、復活できませんのでご注意ください。
クリップ内のデータをクリアする
ここでは、シーン「サビ」のクリップ内データをクリアしてみましょう。
メイン画面左下にあるFunctionをタップ。様々な機能がオーバーレイ表示されます。
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クリアをタップすると、そのクリップ内のノートが削除されます。
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削除したノートは復活できませんのでご注意ください。