3つの新ガジェットにNKS対応、Allihoopaとの連携強化も。KORG Gadget Ver3.5.0リリース!
コルグは2017年11月15日、KORG Gadgetの新バージョンとなる「Ver.3.5.0」(iOS版)および「Ver1.5.0」(Mac版)を公開しました。
今回はコルグ自ら「大型アップデート」を標榜していますが、実際、極めて見どころの多い内容となっています。
どのような機能強化がなされているのか、チェックしていきましょう。
3つの新作ガジェットがデビュー
新たに、3種類のガジェット音源が追加されました。
① Lisbon(リスボン)
まずは、スペーシーなルックスがめちゃくちゃイカすポリフォニック・シンセサイザー「Lisbon」。
わずか2画面で、今どきのエレクトロやダブステップに向くド派手なサウンドを、簡単に作ることができます。
フィルターの効きもいいですし、5系統あるFXで、かなり積極的にサウンドメイキングを楽しめますね。これがわずか2画面で完結。
シンプルながら奥深く、素晴らしい出来だと思いました。
② Vancouver(バンクーバー)
待望のサンプラーガジェット。
これで、KORG Gadgetのサンプラーは「Bilbao」「Abu Dhabi」に続いて3つ目となりました。
2つのサンプルをレイヤーして、オリジナルの音色を作っていきます。
波形のスタート&エンドポイントを指定できますし、リバースも可能。
ビブラートやスペース・エコーなど、サウンド・メイキングのための美味しい要素だけに絞ったという印象です。
筆者的には、レトロ・フューチャーなデザインセンスがとても気に入りました。
③ DeeMax
話題のラウドネス・マキシマイザー。
「レバー」「TURBOボタン」「SAFEスイッチ」という3つの操作子だけで成り立つ、超シンプルなマスター・エフェクトです。
元々はDOTEC-AUDIO社製(国産)のDAW用プラグインですが、このほどKORG Gadgetに移植されました。
ゴツいレバーをグイッと上げるだけで、トラック全体の音圧を持ち上げてくれます。
「音楽性を損なわずに音圧を上げられる」のが売りですが、TURBOボタンを押し、わざと過剰なサチュレーションを起こすのもオススメ。
かなり暴力的なサウンドを作れますから、Gadgetとはあまり縁のなかった「インダストリアル」や「ノイズ」といったジャンルにも挑戦できると思いますよ。
歪ませずに音圧だけをサクッと上げたい方は、SAFEボタンを活用しましょう。
…そうそう、購入&使用場所は、マスターフェーダーの所ですよ!
アリフーパとの連携強化
今回の目玉は、ズバリこれです。
スウェーデンの音楽共有サイト「Allihoopa」へは、かねてよりKORG Gadgetからソングをダイレクトにアップすることができました。
それに加え、なんとソングをそのままプロジェクトごとアップし、それを他のGadgetユーザーが取り込むことが可能になったのです。
これは極めて重要で、Allihoopa最大の醍醐味である「ユーザー間でのリミックス」といった真のコラボレーションが、遂にGadgetでも可能になったことを意味します。
Allihoopaにアップされた優れたトラックを取り込み、じっくり研究することもできるでしょう。
こうしたソーシャルな試みは、他のDAWとの差別化を図る意味で、とても意義深いと思います!
NKSフォーマットに対応
Mac版では、Gadget Plug-in Collectionが「NKS」規格に対応。
NKSとは、Native Instruments社が開発した拡張プラグインフォーマットで、DAWでKOMPLETE KONTROLやMASCHINEを使うとき、スムーズに連携されるようですね。自動マッピングとか。
筆者はNKSを使える環境ではないのですが、おそらくKOMPLETEでガジェット音源を扱うことができるのでしょう。
「大型アップデート」はダテではなかった
以上、新しくなったKORG Gadgetの新機能について取り上げました。
コルグみずから「大型」と標榜した今回のアップデート。
これが掛け声倒れではなく、極めて充実したブラッシュアップであることが、お分かりいただけたかと思います。
デビューして3年、稀有な国産DAWとして着実に進化を続けるKORG Gadget。
実に頼もしく、また、これからもGadgetでやっていくんだというコルグの覚悟を垣間見た気がします。
まだ体験されていない方は、一刻も早くアップデートして楽しんでくださいね。
それではまた。Have a nice trip!
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