こるがじぇ今昔物語 #001「KORG Gadget誕生前夜」の巻。
せっかくブログをやっているので、たまにはライトな読み物でも…と思い立ち、今回からこるがじぇ今昔物語という不定期連載企画を始めます。
2014年に登場した「最高のiOSモバイル音楽制作アプリ」KORG Gadgetも、デビューして早や5年。
当初はiPad専用アプリとして登場し、ほどなくiPhone対応やKORG Gadget for Nintendo Switchの発売、そして楽曲コラボサービスAllihoopaとの蜜月&別離など、これまで様々な紆余曲折がありました。
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このシリーズでは、そんなコルガジェにまつわる、これまで起きたあらゆるエピソードについて書き綴っていきたいと思います。
第1回目は、KORG Gadget誕生前夜。
KORG社「ソフトウェアプロダクト」前史
この記事の冒頭でも記したように、KORG Gadgetは2014年にデビューしました。
それ以前から、古豪の電子楽器メーカーであるコルグは、国内大手の同業他社(Y社やR社)とは比較にならないほど、デジタルガジェットの世界へ積極果敢に挑戦。
そんな取り組みが結実し始めたのは、共同開発者として2008年にニンテンドーDSからリリースしたKORG DS-10(2008)です。
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イニシエのアナログシンセMS-10を、当時人気を博した携帯ゲーム機上で再現するという、極めて画期的、かつ野心的なプロダクトでした。
その後、やはり実機シンセKORG M1をDS上にてリボーンさせたKORG M01(2010)をリリース。
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こうした度重なるバーチャルシンセの開発により、ソフトウェア的なノウハウを着実に築いていったコルグは、いよいよ本格的な船出を果たします。
その第一弾が、iPad初の音楽制作アプリと言われるiELECTRIBE for iPad(2010)。
iPad用ダンス・ミュージック・ギアと銘打たれたiELECTRIBEは、1999年にリリースされたシンセサイザーベースのプロダクション・マシンELECTRIBEを始祖に持ち、シリーズの中でも特に人気だったELECTRIBE・R mkIIを基にしたアプリです。
その後もコルグは、手のひらサイズのシンセサイザーアプリiKAOSSILATORなど、これまで培ってきたノウハウをソフトウェアにつぎ込んでいきます。
そうして満を持して登場したのが、iOSアプリでありながらDAWに比肩した性能を有するKORG Gadget(コルグ・ガジェット)だったのです。
おそらくiPad初と思われる本格的な作曲統合環境として、現在に至るまで唯一無二の輝きを放ち続けています。
使いやすいシーケンサーやミキサー部もさることながら、とりわけユニークだったのは、シンセやドラムマシン、果てはサンプラーといったガジェットと呼ばれるバーチャル音源群が用意されている事。
2019年2月には、名だたるDAW同様にナンバリング・タイトル化したKORG Gadget 2となり、今では40種類あまりのガジェット音源を有するまでに至りましたが、リリース当初は15種類のガジェットしかありませんでした。それでも非常に充実した陣容だったのですが…。
◇
今回のこるがじぇ今昔物語は、ここまで。
次の記事では、そのオリジナル15について書き連ねていきたいと思います。
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