前回のチュートリアルで打ち込んだ1〜4 Barを、そのまま5〜8 Barにコピーしてこのチュートリアルを終えても、一応ベーストラックとしては成立します。しかし各コードのルート音だけでは少々味気ないので、少しだけメロディアスなベースラインを作ってみましょう。
音程や長さを変えてベースラインに仕上げよう
ベースラインらしくするにはコードのルート音だけでなく、音の高さや長さを変えて流れるようなフレーズにすることです。実際にやってみましょう。
1 Barのノートを手直しする
まずは、1 Barの7マス目のノート①を、次のノートまで伸ばします②。こうすることでベースラインにメリハリが生まれます。


さらに、ピアノロールのどこかで少し左へドラッグ③してスクロールさせ、1 Bar 16マス目にあるノートを次の2 Bar 1マス目まで伸ばしてみましょう④。一味変わったグルーヴ感が出せると思います。


さらに手を加えます。長さを変えた1 Bar 16マス目のノートをC#3からG#2へ下げてみました⑤。このG#は、1 BarのコードC#mにとって5度の音。次のコードF#とのつながりも意識しました。


2 Barのノートを手直しする
2 Barへ移動し①、1 Barと同じく7マス目のノートを伸ばします②。


さらに13マス目のノートを14マス目まで伸ばし③、15マス目のノートをF#2からC#3にして動きを出しました④。


そして1 Barのときと同じく、ピアノロール上で少し左へドラッグ⑤してスクロールさせ、16マス目のノートを3 Barの1マス目まで伸ばして⑥2 Barを仕上げましょう。


3 Barのノートを手直しする
3小節目は、1小節目のパターンを使い回すことにします。ここでは、コードの3度と5度の音を使ってベースラインを作りましょう。
3 BarのコードD#mにのっとり、D#、F#、A#の音でベースラインを作ります。
3 Barへ移動し①、前回のチュートリアルで打ち込んだノートの一部をこのように変えてください②。
ここでも16マス目のノートを、4 Barの1マス目まで伸ばしてくださいね。


4 Barのノートを手直しする
ベーストラックの区切りとなる4小節目は、リズムに加えメロディーも大きめに動かしました。
4 Barへ移動し①、以前のチュートリアルで打ち込んだノートの一部をこのように変えてください②。
4 BarのコードG#mを構成するG#、B、D#を使いつつ、14マス目にA#を加えたのがポイント。A#はコード外ですがスケール内の音で、使っても大丈夫な音です。


A#は、C#ドリアン・スケールの6番目になる音です。ドリアンにおける6番目の音は特性音といって、フレーズに取り入れるとドリアン・スケール独特の響きが得られる音です。積極的に使いましょう!
打ち込んだノートをBar 5〜8にコピーする
ここまで打ち込んできたベーストラックのノートを、5〜8 Barにコピーします。
過去のチュートリアルで覚えたコピー&ペーストや複製でササっと済ませてしまいましょう。iPhoneの場合、コピー関係のボタンは、ピアノロール左下にある>>①をタップすると現れます。


ノートを全選択コピーや複製して、5 Barにペーストするときは、2マス目上で長押し→ペーストします。ベーストラックは1 Bar1マス目にノートがないので、1マス目でペーストするとずれてしまうからです。
Bar 8のノートを手直しする
最後にBar 8①へ移動し、このように手直しして②、ベースラインの打ち込みは完了です!


機械っぽさが気になる時は
ステップ入力の機械っぽさが気になる方は、パラメーターエリアにてノートの音量(ベロシティー)をバラつかせ、抑揚をつけましょう。これはその一例です。


お疲れ様でした!今回は基本となるフレーズをもとにベースラインを作りました。以前覚えたステップ入力のやり方や、コピー、複製など、KORG Gadgetの操作を習熟できたと思います。
次回はベーストラック作り最後のチュートリアルとして、アナログシンセによる簡単なサウンドメイク術を紹介します。

