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KORG Gadget期待の新作Recifeレビュー。MPCな画面&操作で快適ビートメイキング!

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2017年3月24日、KORG Gadget for Macと同時にfor iOS Ver.3がリリースされました。

Mac版同様、無料の新作ガジェットが3つ搭載された太っ腹仕様ですが、今回はそのひとつであるドラムガジェット「Recife」について、概要や感想などをお伝えしたいと思います。

とりあえずRecifeを使って簡単なドラムンベース・トラックを作ってみました。こんなサウンドです。

キックだけで60種類…高品位サンプルがいっぱい!

なんといっても質の高いドラムサンプルが大量にプリセットされているのが最大の特徴。

ドラムキットも30種類ほど用意され、"EDM"や"Glitch Hop"など、ジャンルごとに美味しいサウンドが簡単に手に入ります。

サンプルを呼び出すためのインターフェースも、工夫されています。

サンプルネームをタップして呼び出されるダイアログの右に「カテゴリ」が常時表示されるので、たとえば"Tom"をタップすれば、タムの先頭サンプルまで瞬時に飛んでくれますよ。

この検索方法は、同じく大量のサンプルが収録されているアコースティック・ドラムガジェットGladstoneでも採用されましたが、目的の音が探しやすくて便利ですね。

REPEAT機能搭載 サンプルをパッドにアサインして即興演奏も

いわゆる「リトリガー」機能。

REPEATボタンが押された状態でパッドを叩いている間、SPEEDノブで設定された音符単位でサンプルが連打されます。

これによりパッドを叩いて即興演奏することができます。

筆者としては打ち込み時においてサンプルのノートを伸ばしつつ、"SPEED"パラメーターで連打したい音符を設定するという使い方がオススメ。

アクセントやフィルを簡単に作ることができます。

たとえばこんな感じですね。

シンプルながらサンプルエディットも一通り可能

Recifeのガジェット・パネル右側には、現在呼び出されているサンプルの波形が表示されています。

また、その下に波形をエディットする為のノブやボタンが並んでいます。

どれも非常にシンプルなパラメーターですが、一応説明しておきしょう。

Startノブ

サンプルのスタートポイントを設定します。

ループサンプルなどを、途中の音(任意のスネアとか)から鳴らしたい時などに使います。

LENGTHノブ

サンプルの長さを設定します。

STARTと組み合わせれば、ループサンプルの中の狙った音(任意のスネアとか)だけを選択できます。

DECAYノブ

サンプルの減衰時間を設定します。

伸ばせばフェードアウトっぽくサンプルが減衰し、0にするとばっさりカットオフされます。

PITCHノブ

サンプルの音の高さを設定します。

高めにするとドラムンベース、低くすればヒップ・ホップやトリップ・ホップ向きのサウンドになりますね。

PANノブ

サンプルの定位を設定します。

LEVELノブ

サンプルの音量を設定します。

REPEATボタン

さきほど述べたリトリガー機能を使う際に押します。

SPEEDノブ

リトリガーされる間隔を、1~64分音符までで設定できます。

ONE-SHOTボタン

ONするとサンプルのノート長に関係なく最後まで発音され(ONE-SHOT)、OFFでサンプルのノートの長さ分だけ発音されます(Gate)。

ドリルンベースなどBPMが早く、多くのサンプルを詰め込むようなトラックで、しばしばGateが使われるかと思います。

REVERSEボタン

サンプルを反転させます。 リバースシンバルや、リズムトラックのアクセントとしてよく使われる「ンー……シュワッ!」というSEっぽいサウンドを簡単に作ることができます。

GROUPボタン

複数のサンプルを一つのグループに設定すると、そのグループ内で「後の音」が鳴る瞬間、「前の音」が途切れます。

要は、ハイハットの「オープン」→「クローズ」を再現するための機能ですね。

他の用途もあるのかも知れませんが。。

FX SENDボタン

エフェクトへのセンドのON/OFFを設定します。

インポート機能がない?サンプリング不可??

さて、ここまで"Recife"の素晴らしさを挙げてきましたが、その反面とても残念な所も。

それはサンプルを外部からインポートできないという点。

… そう、このRecifeはMPCのようなルックスでありながら、実は「プリセット・サンプラー」なんですね。

筆者はリリース前から「外部からサンプリングしたループ波形を、スライスできたらいいな」などと勝手に期待していたので、これにはガッカリしました。

だいいち、すでにLondon・Bilbao・Gladstoneといったドラム音源があるのに、特に初心者の方にとっては他のドラムガジェットとの違いが分かりにくいと思います。

選択肢が増えるのは結構ですが、また一つドラム音源を投入するなら、課金してでも究極・万能のスーパードラム・ガジェットに仕上げて欲しかったです。

とはいえ無料で美味しい高品質ドラムサンプルが大量にゲットできるのは喜ばしい事。

コルグさんには今後も、ユニークな新作ガジェットのリリースを期待したいですね。

それではまた。Have a nice trip!

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この記事を書いた人

KORG Gadgetエヴァンジェリスト。 http://www.Gadget-Junkies.net 運営。ロックなダンスビートにピコピコサウンドを乗せ、昔のビデオゲームっぽい音楽も作ってます!

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