KORG Gadget初心者から始める、DTM「レベル別」セットアップ4案。
少々遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
2018年も、KORG Gadget激推しサイト「Gadget-Junkies.net」を宜しくお願いいたします。
愛する国産DAW・KORG Gadgetのさらなる発展を願いながら、今年もお役立ち記事をガンガン書いて行きたいと思っております。
さて、今回はいつもと趣向を変え、KORG Gadgetを中心とした「音楽制作環境おすすめセットアップ」を提案する記事です。
初めてKORG Gadgetに触れようとする方から、徐々にユーザーとしてのキャリアを重ねていく過程で制作環境もステップ・アップできるよう、レベルアップするごとに機材を買い足していく……という切り口で書きました。
できるだけ安価、かつ信頼の置ける機材をピックアップしたつもりですが、基本的に独断と偏見。
すでにコルガジェ上級者の方も、制作環境の見直しや、新たな発見があるかもしれませんので「初春の読み物」としてお目汚しくださいませ。
(価格は2018年1月現在のもので、KORG及びApple製品以外はSoundHouseさんの値付けです。)
レベル① タイニー・セットアップ
「まずは気軽に試したい」「初めての音楽制作」「とにかくお金がない」・・・そんな方向けの最小限セットアップ。
iPhoneユーザーなら、初期費用0円のプランです!
iPhone(39,800円〜129,800円)
KORG Gadgetは、iPhoneがあればすぐに始めることができます。
始めるだけなら、他の機材は必要ありませんので、iPhoneを持っている方は気軽に試せますね。
ただし快適なトラックメイキング作業を目指すなら、画面サイズは重要。
今のiPhoneは4.7インチが標準ですが、できれば5.5インチの「Plus」で使いたいところです。
また、あまりに古いモデル(iPhone 5s以前など)だとスペック的に厳しくなりますし、iOS 9.3以前には対応しないのでご注意ください。
iOSアプリ「KORG Gadget Le」(0円)
Leは、KORG Gadget iOS版の無料ライトバージョン。
使える音源は「モノフォニックシンセ」「マルチ音源」「ドラムマシーン」の3種で、使用できるトラックは3までですが、作ったデータは自由に保存でき、試用期間もありません。
実際のところ、Leだけでトラック・メイキングを続けているユーザーも多く存在する様子。
まずはLeで、KORG Gadgetの世界を無料体験してみましょう!
レベル② ベーシック・セットアップ
KORG GadgetをLeで体験し、その素晴らしさを知ってしまった方向けの、ごく基本的なセットアップです。
iPad(37,800円〜148,000円)
KORG Gadgetは、かつてiPad専用の音楽制作アプリでした。iPhoneには後から対応したのです。
もちろんiPhoneで使う時は、その画面でも使えるよう最適化されますが、本来はiPadの画面サイズ用の設計。
ですからKORG Gadgetの持つポテンシャルを最大限に生かすなら、iPadを選ぶのが最適解となります。
最も大きい12.9インチの「Pro」が快適なのは言うまでもありませんが、スタンダードな9.7インチで十分です。KORG Gadgetがデビューした時、iPadはこのサイズのみでした。
7.9インチの「mini」でも、若干鍵盤が弾きづらくなるものの基本操作に問題はないでしょう。iPhoneよりは断然大きいですしね。
Apple iPad Pro 10.5インチ Wi-Fi 256GB MPF02J/A [シルバー]
iOSアプリ「KORG Gadget」(4,800円)
KORG Gadgetは、他社製DAWでしばしば行われる「機能で価格差のついたラインナップ」は用意されていません。先ほど紹介した「Le=無料版」と「有料版」のみです。
シンセやドラムマシンなど、様々なガジェット音源18種を使用でき、使えるトラックは無制限。各種エフェクトや連携機能が可能となるなど、Leにおける機能制限が全てアンロックされます。
またKORG Gadgetには多くの「別売ガジェット」が用意されていて、上の画像にあるイニシエの名機「KORG Mono/Poly」のガジェット版など、すべて揃えれば倍近くまで拡充することが可能。
とはいえ、最初から全ての音源を揃える必要はありません。
プリインストールされた標準ガジェットも魅力的。当面はそれだけで、とても満足なトラックメイキングが楽しめる事でしょう。
レベル③ スタンダード・セットアップ
すっかりKORG Gadgetにも慣れて、もっと本格的に音楽制作したいな・・・。
そんな方は、以下のセットアップはいかがでしょう?
ノートPC「MacBook」(142,800円〜175,800円)
あなたがiOS版で培ったノウハウを、Macの広大なデスクトップ上でさらに活かしましょう。
大きな画面やトラックパッド、キーボード・ショートカットによって、非常に快適な曲作りが行えます。
iCloudを活用すれば、iPhoneやiPadとのシームレスな連携により「自宅でMac・出先でiOS」という夢のワークフローが実現。
よほど多くのトラックを使うのでなければ、薄型で軽い、今のMacBookで十分です。
MacBook (12-inch/1.1GHz Dual Core Intel Core m3/256GB/8GB/802.11ac/USB-C/ローズゴールド)
DAW「KORG Gadget for Mac」(29,800円)
そして、あなたのトラックメイキングを手のひらから解放するのが、KORG Gadget for Mac。
iOS版と同じ感覚で使うことができ、しかも4スプリットのGUIで画面切り替え不要です。
何より一番の美点は、iOS版では有料だった別売ガジェットが、すべて標準で手に入ること。
さらに「Gadget Plug-in Collection」が付属するので、CUBASEやLOGIC、Ableton LIVEなどの主要DAWで、魅惑のガジェット音源を「VSTプラグイン」として扱うことができます。
また、セカンドDAWとして使うのもアリ。エクスポート機能が充実しているので、Gadgetで制作したトラックを、他のDAWで仕上げることも可能ですよ。
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KORG Gadget for Macは、あなたのDTMライフの母艦として大活躍することでしょう。
Bluetooth MIDIキーボード「KORG microKEY Air-25」(4,470円)
MacBookやiOSデバイスで、シンプルかつ快適なDTMを実現するため、KORG Gadgetとの相性抜群なmicroKEY Airをご検討ください。
とにかく軽く、電池駆動でワイヤレス接続でき、難しい設定など一切不要な、とても使い勝手の良いMIDIキーボードです。
コンパクトな25鍵モデルが特にオススメ。
こいつとMacBookがあれば、ス○バでドヤりながらの曲作りも十分可能となります。笑
KORG ワイヤレス接続対応MIDIキーボード microKEY2-25AIR マイクロキー2 エアー 25鍵モデル
【サウンドハウス】KORG ( コルグ ) / MICROKEY2-25 AIR
モニターヘッドホン「AKG K240」(6,550円)
本格的なトラック・メイキングを目指すなら、音質や定位などの調整作業も非常に重要。
ぜひ、モニターヘッドホンを導入しましょう。
気をつけたいのは、このヘッドホンは音楽を楽しむ為ではなく、あらゆる音域をフラットに聴き分けるのが目的だという点です。
このセットアップでオススメするのは、超定番モニター「AKG K240」。
程よくルーズな装着感で、長時間かけていても耳が痛くなりません。
この分野では入門セグメントにあたる製品で非常に安価ですが、立派に目的を果たしてくれる本格派です。
【サウンドハウス】AKG ( アーカーゲー ) / K240 Studio
オーディオ・インターフェース「M-AUDIO M-TRACK 2x2」(10,000円)
モニターヘッドホンを紹介したところで、もう一つ重要な機材をご提案。
いくら優秀なモニター環境でも、iPhoneやMacのイヤホン端子で聴いていては台無しです。単純に「コスト重視で音が悪い」。
そこで、マトモなリスニング環境を実現するため「オーディオ・インターフェース」が必要になるわけです。
そのクオリティーは様々で、天井知らずなジャンルでもありますが、ここはシンプルな「M-AUDIO M-TRACK 2x2」を紹介します。
標準のイヤホン端子を凌駕する高音質に加え、まだまだ数少ないUSB Type-C端子を装備したスグレモノ(通常のUSBにも対応)。
マイクはもちろん、ハイゲイン・アンプが搭載されているので、ギターを直接つないでKORG Gadgetに録音することもできますよ!
M-Audio 24bit/192kHz USBオーディオインターフェイス M-Track 2X2
【サウンドハウス】M-AUDIO ( エムオーディオ ) / M-TRACK 2x2
レベル④ アドバンスド・セットアップ
自宅でじっくり作り込みたい方へ。本格的で王道なDTM環境を求めるなら、こんなセットアップはいかがでしょう。
ノートPC「MacBook」またはデスクトップPC「iMac」(128,000円〜253,800円)
もちろんMacBook(Pro)でもOKですが、より大画面の据え置きコンピューター・iMacならコストパフォーマンスに優れ、かつ快適なトラック・メイキングが実現します。
最近「iMac Pro」がデビューしましたが、あそこまでのハイスペックは当面不要でしょう。あれは値段もハイですし。苦笑
ThunderboltやUSB3.0など豊富な端子群を備え、オーディオ・インターフェースといった周辺機器の選択肢も広がります。
Apple iMac 21.5インチ 1.6GHz Corei5 8GB 1TB MK142J/A
DAW「KORG Gadget for Mac」(29,800円)
Bluetooth MIDIキーボード「microKEY Air-61」(15,800円)
モバイルを考慮しないなら、言うまでもなく多くの鍵盤を持つMIDIキーボードの方が良いです。
オクターブ切り替えの必要がなく、ベースから高域まで打ち込むことのできる61鍵は、非常に快適に使えるでしょう。
KORG ワイヤレス接続対応MIDIキーボード microKEY2-61AIR マイクロキー2 エアー 61鍵モデル
【サウンドハウス】KORG ( コルグ ) / MICROKEY2-61 AIR
フィジカル・コントローラー「KORG nanoKONTROL Studio」(12,580円)
より素早く、快適なトラック・メイキングのために、フィジコンの導入を検討してください。
録音や再生・停止などのトランスポーズや、各トラックのフェーダー操作・ミュート・パンポットといった画面上で行う操作が、現実のボタンやツマミで可能に。
コンパクトかつワイヤレスなので、あなたのデスクトップが劇的にスッキリしますよ。
KORG MIDIコントローラー USB・ワイヤレス対応 nanoKONTROL Studio
【サウンドハウス】KORG ( コルグ ) / nanoKONTROL Studio
モニター・スピーカー「YAMAHA HS-5」(ペア24,800円)
ヘッドホンとともに、音をより的確にモニターするためにモニタースピーカーはぜひ取り入れたいところ。
このヤマハのHSシリーズは、超ド定番といってもいいスタジオモニターです。
パワード・スピーカーなので電源が必要な反面、アンプ不要で使い勝手抜群。それでいて安価。
筆者も10年あまり使用しておりますが、まったくヘタることなく素直な音を出し続けてくれていますよ!
YAMAHA HSシリーズ アクティブスタジオモニタースピーカー HS5(1本)
【サウンドハウス】YAMAHA ( ヤマハ ) / HS5 PAIR
マイク「SHURE SM57」(8,580円)
昨今のオーディオ・インターフェースはハイゲイン・アンプが内蔵されていて、エレクトリック・ギターと直接ライン接続し、コンピューターに入力できます。
そしてKORG Gadgetには「Rosario」というギターアンプ・ガジェットがあり、様々な名アンプのサウンドをシミュレートできます。
もちろんそれでもいいのですが、ギターアンプから出した轟音をマイクで録れば、やはり得難い空気感が生まれるもの。
ギターに限らず生楽器を録音するために、マイクは必需品です。
このSM57は歴史も古く、プロの現場でも多く使われている定番中の定番。ボーカルマイクとして使うことも可能。
しかも安価で、万人にオススメできる永遠の名作であると言えるでしょう。
SHURE ダイナミックマイク SM57-LCE 【国内正規品】
【サウンドハウス】SHURE ( シュアー ) / SM57
レベル⑤ 更なる高みを目指すなら・・・
今回は、KORG Gadgetを核としたオススメセットアップを、できるだけ安価、かつ失敗しづらい構成で考えてきました。
レベル1の超初心者から始まり、徐々に腕前が上がるにつれ、少しずつソフトや機材を買い足していく…という切り口で書いたつもりです。
ここからは先は、ほとんどマニアの領域。
オーディオ・インターフェースにせよ、スピーカーにせよ、マイクにせよ、本当に天井知らずの世界だと言えましょう。
あなたの技術が上達するにつれ、お使いの機材に不満が生まれるのは至極当然。
フトコロ具合と相談しながら、真っ当に環境をアップデートしていってくださいね。
それではまた。Have a nice trip!
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