モバイルDTMerにとっての「スタイラスペン」は、一体どれがおすすめだろうか。
KORG Gadgetなど、iPhoneやiPad上で動作する音楽制作アプリをより駆使しようと思った時、思い浮かぶのはタッチペン…正式には「スタイラスペン」です。
タブレットでのイラストにはApple Pencilで決まりですが、モバイルDTMerにとって「筆圧感知タイプ」までの性能は必要ないと個人的には考えます。結構お高いですし。
当Gadget-Junkies.netでは、iOS音楽制作アプリユーザーが快適に操作できる方法を模索すべく、スタイラスペンに注目。
まずはその種類を調査し、実際に書き心地?を確かめながら検証していきます。
ぜひこの記事を参考にして、あなたにとって適した製品を探してみましょう。
各種スタイラスペンの特徴
家電量販店のタブレットコーナー付近には、様々な種類のスタイタスペンが所狭しと並び、一体どれが自分に適しているのかわかりませんね。
売り場で戸惑う前に、簡単な予習をしておきましょう。
先端がシリコンラバーのタイプ
最初に、最も安価に入手できる「先端がシリコンラバー製」など、触るとふにっとした感触のスタイラスペンから。
実際100円ショップで売られていることも多いタイプですが、iOS音楽制作アプリとの相性は比較的良好です。
柔らかな素材なのでパネルを傷つける心配がなく、ある程度強い力で操作しても全然OK。
変な気を使わなくて済む分、曲作りに打ち込むことができるでしょう。
ただペン先がどうしても太くなってしまうので、しばしば狙ったポイントから外れてしまうのが難点です。
特に画面の小さなiPhone SEでは、指で操作するよりまどろっこしい場面が多いかもしれません。
ラバーのペン先は耐久性が比較的劣り、やがて破れてしまうという声もあるようですが、筆者がもう4年使っているペンは今も全く快調です。
Acareというブランドの製品ですが、本当によく頑張ってくれていますよ。
とはいえ、あまりに安価な製品は劣化が激しく、パネルに引っかかって滑りが悪いものもあるようですね。
先端が極細の静電容量タイプ
続いてはラバーの柔らかさとは打って変わり、先端が極細で硬いタイプのスタイラスペンを試してみましょう。
とはいっても、筆者はこの種の製品を使ったことがありません。。
ということで、急遽以下の製品を取り寄せることとなりました。
このペンを選んだ理由は、Amazonでの売れ筋だということもありましたが、ペン先が「静電容量方式」と「伝導方式」のどちらにも対応するという、一粒で二度美味しい仕様だったから。笑
さきほど到着したので早速開封します。
この種の先端極細タイプのペンは、ほぼ例外なく「静電容量方式」が採用されており、電源を内蔵し静電気を発生させて、パネルを操作します。
これによって、ラバーのものより先端を細くできるのです。
ラバーや導電性繊維では、ユーザー体内の静電気を利用するという都合上、導電性を確保する必要があるため、どうしてもペン先が太くなります。
ペン先が細く、イラストなど細かい作業に適する静電容量タイプですが、音楽制作アプリとの相性はどうでしょうか?
実際に操作するとすぐに気づきますが、先端が硬いゆえタッチのたびに「コツッ、コツッ」と音がします。
スタイラスペンというのは、体内の静電気を利用してタッチパネルを操作する「導電方式」と、ペン先を極細にできる代わりに給電が必要な「静電容量方式」がある。で、後者でKORG Gadgetを操作したところパネルを叩く音と音色の音がタイムラグするので非常によろしくない…あたりまえだけど。 (^-^;) pic.twitter.com/iPf4eqHiJ6
— くらんけ@gadget-junkies.net (@Gadget_Junkies) 2018年8月21日
ラバーの場合、パネル操作する時の音など全く皆無だったので、とても違和感があります。
音楽制作アプリの場合、当然ながら制作過程で音を出すことになりますよね。
その際、曲の音色以外の余計な音が鳴り響くというのは非常に具合が悪い。
ペン先がパネルに当たる「コツッ」と、アプリから鳴る音色にタイムラグが生じて非常に気持ち悪いんです。これは致命的。
また、こうした先端が硬いタイプのペンを使うときは、パネルに傷防止のシートを貼り付ける事が必須。
筆者は、せっかくのRetinaディスプレイの表示性能をスポイルする防護シートなど貼らない主義なので、もはや静電容量方式のペンは使えません…。
電気が必要なのでチャージしなくてはいけない点など、静電容量タイプのペンは、少なくとも音楽アプリユーザーに関してはメリットがないと結論づけたいと思います。
先端が伝導性繊維のタイプ
導電繊維タイプはシリコンラバータイプと似ていて、体内の静電気を利用する仕組みなので電源が不要。
伝導性繊維という名が示す通り、ペン先には特殊繊維が編み込まれています。
安価で品質の悪いラバーペンとは違い、パネルに引っかかる感じがしないのが美点です。
いわばラバータイプと静電容量タイプのいいところどりといった感じで、それぞれのデメリットを克服しているのが特徴です。
どうしてもペン先が太くなってしまいますが、iPadクラスの大きさであればエディット操作に困ることはありません。
ただし酷使すると繊維質のペン作の劣化が激しくなり、交換が必要となります。これが唯一の弱点。
快適な書き味を維持する為、伝導性繊維タイプのペンを使う場合は、必ず先端のスペアをストックしておきましょう。
「操作は指だけでも十分じゃないか…?」と思われた方へ。
今回は、KORG GadgetなどiOSデバイスにおける音楽制作アプリを扱うためのスタイラスペンは何が良いか?を考えてみました。
筆者としては、先端が極細の静電容量方式ではなく、最もアナログなペン先がラバーや繊維のものが最適だと結論づけたいです。
…いや、そもそもタッチパネルの操作に、ペンなど本当に必要なのでしょうか?
タッチパネルなのだから、指先だけで十分ではないでしょうか??
アンケートやります!「あなたがiOS版KORG Gadgetで曲作りをするとき、何を使って操作しますか?」#コルガジェ
— くらんけ@gadget-junkies.net (@Gadget_Junkies) 2018年8月21日
いえいえ。少なくとも筆者にとっては、ペンはiPadでKORG Gadgetを操作するための必需品なんですよね。
特に今の時期は、パネルに汗や皮脂汚れが付いてベトベトすることが多く、場合によっては操作性が著しく悪化します。
クリーニングクロスで汚れを拭き取れば良いのですが、そもそもそんな曲作り以外の時間を取られることが勿体無い…まあクロスは必需品ですけど。
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そこへ行くとペンを使えば、パネルを直接触らなくてもよくなるので、先に挙げた煩わしさから解放されるのです。
つまり適切なスタイラスペンは、曲作りを捗らせるための「時短アイテム」だ!…とは、少々いいすぎでしょうか。
これまで指で直接操作していた方、ご自分にあったスタイラスペンを探してみてはいかがでしょう。思わぬ世界を知る事になるかもしれませんよ。
それではまた。Have a nice trip!
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