煩わしいワイヤレス接続作業を素早く済ませるユーティリティー「Bluetooth MIDI Connect」が便利。

今回は、コルグ社製ワイヤレス・コントローラー「nanoKONTROL Studio」「nanoKEY Studio」「microKEY Air」をお使いのユーザーへ、ちょっとしたTipをご紹介。
Bluetooth接続の問題点
ケーブルいらずで便利なBluetooth MIDIですが、これまで、いくつかの問題が生じていました。

使うたびに手動での接続作業が必要
これらのコントローラーをDAWやKORG Gadgetで使うとき、毎度毎度行わなければならないことがあります。
それは「手作業」によるBluetooth接続。

OSとデバイスの「ペアリング」が済んでいることを前提に、接続作業の流れをざっくりいうと…
コントローラーの電源を「Battetyモード」で入れる
アプリケーション→ユーティリティーにある「Audio MIDI設定」にて「Bluetooth構成」画面を開き、該当するコントローラー名を選んで「接続」ボタンをクリックする
KORG Gadgetでは、アプリの「歯車アイコン」→「Bluetooth MIDI」をタップ。
GarageBandでは、設定アイコン→詳細→「バックグラウンドで実行」をオン→「Bluetooth MIDI デバイス」をタップ・・・
と、これだけのワイヤレス接続作業を、毎回行う必要があるわけです。これが本当にメンドクサイ。

手動での接続作業を要するのは、MacOSやiOSの「仕様」に起因する事らしく、ユーザーはこれら一連の作業を行わざるを得ませんでした。
「Bluetooth MIDI」非対応アプリで使えない
また、nanoKONTROL Studioなどのコルグ社製ワイヤレス・フィジコンは、Bluetooth MIDI規格に対応しないアプリでは使うことができません。
当たり前の話ではありますが、先にあげた煩雑な接続作業ともども、何とかならないものでしょうか・・・?
ユーティリティー「Bluetooth MIDI Connect」を使う
しかし、コルグさんもこのメンドくささや、不便さに気づいていたのでしょう。
なんと自前で「接続ユーティリティー」なるものを作ってくれました。
それが、今回紹介するBluetooth MIDI Connect。

このユーティリティーを導入すれば、毎回「Audio MIDI設定」を開いて・・・といった接続作業が簡素化されます。
しかも、Bluetooth MIDI規格に対応しないiOSアプリでも「Core MIDI」に対応していれば、ワイヤレス接続できるようになります。
ダウンロード&インストール
Mac OS X 10.11以降版と、iOS 9.0以降版が用意されています。早速インストールしてみましょう。

残念ながらWindowsには対応しませんが、コルグはWindows PCでもワイヤレス接続を実現させるためのドライバーKORG BLE-MIDI Driver for Windowsを開発しています。
「Cakewalk Sonar」でnanoKONTROLシリーズを使いたい方など、お試しになられては?
使い方
まったく難しい点はないのですが一応・・・コントローラーの電源を入れ忘れないように!
iOS版
「Bluetooth MIDI Connect」アプリをタップ。

表示される画面にて「未接続」となっているBluetooth MIDIデバイスをタップ。これでBluetooth接続完了。

Mac OS版
メニューから「Bluetooth MIDI 接続する」を選択。

Bluetooth MIDIコントローラーの電源が入っていれば「装置名」に表示されるので接続ボタンをクリック。これで接続完了。

行き着くところは「Bluetooth構成」ダイアログな訳ですが、そこまでアクセスする手間が数ステップ省けるわけですね。
今回のまとめ
このユーティリティーの存在は、コルグのサイトや、オンライン・マニュアルでアナウンスされてはいるのですが、できるだけ多くの方に気づいてもらえるよう記事にしました。
とても便利・・・というか全ユーザー必須のユーティリティーだと言えるので、KORG GadgetやModuleなど対応アプリのインストール時、このアプリも同時に導入されるようになるといいですね。
Bluetooth MIDI Connect。快適なワイヤレスDTMライフに、是非活用してみましょう。