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KORG Gadget 音源人気投票「ガジェットアワード2024」結果発表

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Gadget-Junkies.netは2024年12月、ガジェットアワード2024(Gadget Awards 2024)を実施しました。
これは、ウェブ投票ツールタグボートを利用した、KORG Gadgetのガジェット音源全46機を対象とした人気投票企画。1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントと投票し、その合計得点でランキングを決めていきます。

こうしたガジェット音源の人気投票企画は過去3回行われ、今回は2021年以来の実施となります。
X(旧Twitter)上で参加を呼びかけたところ、41名のコルガジェユーザーが票を投じてくれました。

今回で4度目の開催となるガジェット人気投票。あなたの「推しガジェット」は、一体何位になったでしょう?

くらんけ

コルガジェユーザーさんによる推薦コメントも掲載しています。とても興味深いですよ!

目次

第1位 🇦🇹ザルツブルク 11→15→8→1位

KORG Gadgetユーザーが選ぶ2024年の人気No.1ガジェットは、25Pを獲得したピアノ専用音源Salzburgに決まりました。

前回の投票でTOP 10入りを果たし人気は上向きでしたが、一気にNo.1となりました。

要因としては、iOS楽器演奏アプリ"KORG Mudule Pro"譲りの極めて高品位なサウンドと、Ivory Mobileに代表される豊富な追加ライブラリーの存在でしょう。
さらに今年は、「木の豊かさと自然の温かみが感じられる」ユニークな追加サウンドパックTimberveil Chordが追加投入され、ますます充実。OASYS PIANOIvory Mobile Grand/American Dを含めると、これで4種類目のピアノライブラリーとなります。iOS環境としては、非常に贅沢で恵まれたピアノ演奏が楽しめます。

それにしても、KORG Gadgetの人気投票で「ピアノ専用音源」が選ばれたことは、率直に言ってかなりの驚きです。
アプリとしてのデビュー当初は「EDM特化」が売りだったコルガジェ。それから10年を経て、新しい音源や追加ライブラリーの投入でバリエーションが豊富となった結果、「全方位的な音楽ジャンルに対応する音楽制作アプリ」に成長したことを象徴するような結果だと感じました。

推薦コメント
「どんな曲でも合う楽器の王様!」
「ピアノ音源はこれ一択」
「色々なシーンで使える高レベルのピアノ音源」

第2位 🇦🇺ダーウィン 4→2→1→2位

人気No.2は、前回2021年アワードの覇者Darwin (24P)となりました。

前回を上回るポイントを得ましたが、わずか1ポイントの差でSalzburgにかわされた格好となりました。
とはいえ、過去の投票結果の推移が示すとおり、常に安定した人気を誇る「KORG M1の化身」。総プリセット・サウンド数3,300音色はケタ違いで、KORG Gadgetユーザーであれば真っ先に導入すべき「万能ガジェット」です。
そんなDarwinが、「ピアノ特化ガジェット」Salzburgと人気を二分したことは、なかなか興味深い結果と言えるでしょう。

推薦コメント
「とにかく使える!」
「これ1台で何でも出来るチートガジェット」
「様々なプリセットで楽しい」
「万能ガジェット。欲しい音がいっぱい。」
「万能」

第3位 🇯🇵蒲田 7→12→9→3位

そして第3位は、なんとKamata(16P)が選ばれました!

Kamataは、80年代に隆盛を極めたビデオゲーム・メーカー「ナムコ」によって開発された、カスタム音源チップc30を完全再現したガジェット。
「マッピー」や「ドルアーガの塔」といった、数々の名作ゲームで使用された波形メモリ音源を扱うことができるのはKORG Gadgetだけで、PCのDAWを含めて他に存在しません。
そんな、極めてマニアックなシンセサイザー・ガジェットですが、コルガジェユーザーからの熱い支持を受け、見事TOP 3入りを果たしました。

推薦コメント
「音の勉強をしたいとき、いつもこの音源で研究しています。じつは複雑なアタックをつくれる珍しいシンセ。」
「明るく楽しく幸せなサウンド!!」
「当時のナムコ音源c30が再現できるのはとても嬉しい。」

4位以降のガジェットは…?

さてここからは、ガジェットアワード2024においてTOP 10入りしたガジェットを見ていきましょう。ちなみに今年の投票では、得票数ゼロの同率15位が最下位となります。

第4位には、Santa Ana(初)が入りました。

今年1月にメジャーアップデートを果たしたKORG Gadget 3に合わせて登場した最新ガジェット。コルガジェユーザーにとっては、長年の念願だったギター専用音源となります。
DAWにおいて、ハンマリング・オンやブリング・オフ、スライドといったギター奏法を再現することは難しく、細やかなアーティキュレーションの設定が必要。そこでSanta Anaは、ギターはギターでも「リズムギター」にフォーカスすることで、誰でも簡単にギターサウンドを取り入れられるようになりました。
このあたりの割り切りっぷりはコルガジェの真骨頂であり、「最低限の労力で最大級の恩恵を享受する」KORG Gadgetの哲学思想が垣間見える、傑作ガジェットに仕上がっています。
そんなSanta Anaは、デビュー直後でありながら、幅広いユーザーからの支持を得ることに成功しました。

推薦コメント
「ギターを『知らない』レベルの私にはとても有り難い存在」
「ギター音源はサンタアナ一択!」
「使いやすいギター音源」

続いて人気だったのは、お馴染みのドラムマシンLondon(14→6→4→5位)。

初代KORG Gadgetのリリース当時から存在する「オリジナル15」の一角でありながら、EDMに振り切ったパワフル・サウンドはまったく色褪せることなく、ユーザーからの安定した支持を受け続けています。
これからもコルガジェのスタメン・ドラムとして、長く愛されていくことでしょう。

推薦コメント
「質感の良いハット系やパーカッション類が豊富で使い易いです。」
「欲しい音が全部入ってる。」

同率6位には、3つのガジェットが並びました。
まずは、生楽器系のアコースティック・サウンドを広く担当するGlasgow(14→6→4→6位)。

推薦コメントにもある通り、オーケストラやクワイアといった荘厳な生音が得意。ブラス系やストリングス・アンサンブルなども豊富な上にレベルが高く、Marseilleなどのプリセットとは比較にならない高品位さです。
数多くの追加サウンドパックも魅力であり、音色の充実さではDarwinと似たような長所を持つGlasgowもまた安定した人気で、この順位に落ち着きました。

推薦コメント
「オーケストラを任せるならコレ」
「生音で楽曲を彩りたい時に必須!」
「ストリングス、クワイヤーには必須。」

また、これまでは今一つ盛り上がりに欠けていた「スライス・サンプラー」Stockholm(14→14→14→6位)が、ここにきて躍進の同率6位。

元々は、Propellerhead社製のDAW”Reason”に搭載されたRexプレーヤーであり、なかなか使いこなすのが難しいガジェット。しかし推薦コメントにもある通り、KORG Gadgetでブレイクビーツをやるなら欠かすことができない、貴重なガジェットでもあります。
そんな唯一無二である持ち味が、ようやく明らかになってきたのでしょうか。

推薦コメント
「ブレイクビーツ多様の作風にもってこい」
「ここ最近頻繁に用いるため」

アンビエント・サウンドが得意なHelsinki(8→4→7→6位)も、根強い人気で6位をキープ。

パラメーターを最低限に絞った、この上なくシンプルなシンセ・ガジェットですが、またとない甘くドリーミーな響きは非常に魅力的。これまで1度もTOP 10圏外になったことがないのも頷けます。

推薦コメント
「アンビエントはとりあえずこれ使う」
「クリスタル系の音だったらコレ」

ここからは、同率7位のガジェットです。

こちらもHelsinki同様、煌びやかなサウンドが持ち味のChiangmai(8→12→3→7位)。

前回の3位からやや順位を落としたものの、FMシンセでありながらアナログシンセ・ライクなサウンドメイクが行える、KORG Gadgetにはなくてはならない名機です。

推薦コメント
「唯一Sine波が鳴らせるシンセなので、とても重宝します。」
「頻繁に使うため」

メロディ・サンプラーVancouver(7→18→15→7位)は、この位置につけました。

このところの結果は低迷していましたが、やや盛り返しました。サンプルに音階をつけて演奏できるのは一見地味ながら、効果的なギミックになり得るので、トラックメイクの「飛び道具」として取り入れてみてはいかがでしょう。

推薦コメント
「ここ最近の作風の要だから」

同じサンプラー・ガジェットBilbao(8→15→8→7位)も同率7位。

これが過去最高順位なのは意外な感じがするぐらい、非常に貴重なワンショットサンプラー・ガジェットです。なにせ、世界中に存在するすべてのサンプルを、5秒間ほど取り込めるわけですからね。

推薦コメント
「よく使うが、カテゴリーで分けてくれるともっと良い」
「毎回手持ちのサンプルを使ってます」

長くなってきましたので、ここからは早足で紹介していきましょう。同率8位の発表です。

アコースティック・ベース音源Madrid(10→9→14→8位)、エントリーPCMキーボードMarseille(11→13→13→8位)、伝説のデュオフォニック・アナログシンセ"ARP ODYSSEY"を再現したLexington(6→12→13→8位)が、揃って8位。
このゾーンになると、突出して人気にならない一方、底堅い支持を集めている印象です。

Madridへの推薦コメント
「これのフレットレスベースがいい味出ます」

Marseilleへの推薦コメント
「万能。」

Lexingtonへの推薦コメント
「最初から好き」
「多彩な音色が出る」

そして、4ガジェットが同率9位にランクイン。
ド派手な出音のゴージャス・シンセWolfsburg(5→5→8→9位)は、徐々にランクを下げてこの位置に。使い勝手の良いハイブリッド・シンセだけに、今後の巻き返しに期待です。

Ebina(ー→9→14→9位)は、タイトーのFM/PCM音源が収録されたユニークなガジェット。推薦コメントにもある通り、プリセットにフィルターやEGをかけることができ、シンセサイザーとしても思いのほか?面白い存在です。

Ebinaへの推薦コメント
「Switch勢なので、弦やFMの太いベース音が欲しいときはほぼこれに落ち着く感じです。馴染みの音から、フィルタ+EFXで何かが生まれそうなワクワクがあるのも好きなポイント。」
「タイトーのゲームサウンドFM音源で、リード、ベース、ドラム、SEと欲しい音源が詰まった音源」

アシッドベース番長Chicago(12→3→6→9位)は毎回順位が変動しますね。露骨にTB-303を意識したサウンドで、好みのハッキリしたガジェットという印象です。

推薦コメント
「303みたいな音大好き」

2020年にデビューし、翌年の投票でいきなり2位となったFairbanks(ー→ー→2→9位)。コメントにもある通り「追加サウンドパック」が非常に充実しており、自分好みのサウンドを拡張できる楽しさがあるハイブリッド・シンセです。

推薦コメント
「追加音源がここに集積するので困ったらここを漁りにくる」

エレクトリック・ピアノ音源Montreal(12→15→13→9位)は地味な存在ですが、ローズ・ピアノやFMエレピといった、とことんEPにフォーカスしたガジェット。KORG Module勢としては、Salzburg、Glasgow、Fairbanksに次ぐ順位となりました。

推薦コメント

「雰囲気のあるローズピアノが手軽に鳴らせるのが魅力です。」
「エレピの曲作りがちなもんで」
「個人的にFM音源エレピが好きなんです。」

滑り込みでTOP 10入りを果たしたのは、コルガジェの良心とも言えるパッチシンセDublin(3→4→8→10位)と、KORG Polysixを再現したPompei(14→16→14→10位)。どちらもアナログシンセで、温かみのあるサウンドが持ち味です。

Dublinへの推薦コメント
「どんな音でも作れるという安心感。」

Pompeiへの推薦コメント
「実機が欲しくなる」
「分かりやすい」

11位以降のガジェットは…?

ここからはTOP10圏外のガジェットを、推薦コメントを中心に見ていきましょう。

セガ音源・Otorii(ー→13位→18→11位)への推薦コメントです。

「意外と『かゆいところに手が届く』機能が多く、ただのゲーム系サンプラーではない魅力に溢れた音源だったりします。もっと注目されて欲しいなあ…。」
「セガの名作ゲームのドラム、SEが嬉しい。他の音源も入って入れば良かったです。」

アコースティック・ドラム・Gladstone(9→9→5→11位)への推薦コメントです。

「抜けがイイ」

Lisbon(1→1→6→11位)は、かつて2連覇も果たしたスターリング・シンセ。しかし、ここにきて大きく順位を下げています。
理由はまったくわかりませんが、こうした予想できない推移も人気投票の醍醐味ですね。

「KORG Gadgetの唯一無二の宇宙系Gadget」

名機KORG MS-20を再現したMemphis(17→10→17→12位)への推薦コメントです。

「MS20は無条件にランクインw」

音源ではありませんが、ラウドネスマキシマイザー・ガジェットDeeMax(ー→18→16→13位)への推薦コメントです。

「音がデカくなる」

オシレーターシンク・サウンドが強烈なBerlin(15→14→13→14位)への推薦コメントです。

「今も主役級のリードを任せられる初期メン」

KORG WAVE STATIONを再現したMilpitas(9→16→7→14位)への推薦コメントです。

「ランダム機能がお気に入り」

そして、残念ながら得票ゼロだったのは、以下の8ガジェットです。

FXサウンドタンクAmsterdam(14→17→11→15位)
オルガンAlexandria(17→18→18→15位)
チップチューン音源Kingston(12→11→10→15位)
ベースアンプDurban(16→18→18→15位)
クラビネットFirenze(16→15→15→15位)
アナログポリシンセPhoenix(8→→8→3→15位)
フューチャードラムマシンRecife(4→8→10→15位)
KORG ELECTRIBE WAVEマシンWarszawa(ー→12→10→15位)

ここで大きく目を引くのは、Phoenixがこの位置であること。オールマイティーなジャンルに対応する万能アナログシンセですが、同じような素性を持つポリシンセWolfsburgLisbonとバッティングしたのかもしれません。

また、Recifeも意外な結果となりました。EDMに特化したドラムマシンですが、似たベクトルであるLondonの安定した人気とは対照的です。

そしてAlexandriaは、これまで4回行ってきた人気投票において1票も得られていません。これはKORG Gadget全46ガジェット中、唯一の記録。
来年こそは、初の得票を拝みたいところです。

以上、ガジェットアワード2024のランキング結果発表でした。ご投票いただいた皆様、ありがとうございました!

ガジェットアワード2024 最終結果

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この記事を書いた人

KORG Gadgetエヴァンジェリスト。 http://www.Gadget-Junkies.net 運営。ロックなダンスビートにピコピコサウンドを乗せ、昔のビデオゲームっぽい音楽も作ってます!

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