今回から、音楽制作スタジオ「KORG Gadget for Nintendo Switch」の楽しみ方について、シリーズで連載します。
1回目は、はじめてGadgetに触れる方にも分かるよう、「for Switch」の体験ツアーガイドをお届け。実際に画面を操作しながら、一体KORG Gadgetでどんな楽しみ方ができるのか、一緒に覚えていきましょう。
簡単な内容なので、気楽に読み進めてくださいね。
まず「右Joy-Conの+・X・Yボタン」だけ覚えよう
はじめに、Switch版KORG Gadgetの操作方法について簡単に説明します。
結論から言うと、最初に「右Joy-Conの3ボタン」の役割を覚えるだけで、Gadgetにおけるほぼ全ての操作を行うことができます。
+ボタン・・・画面切り替え
Xボタン・・・メニューの表示
Yボタン・・・ソングの再生/停止
えー、これだけです。笑
あとは一般的なカーソル移動と、ABボタンによる決定/キャンセルの組み合わせだけで、十分曲作りを楽しむことができますよ。
ソフトを起動し、デモソングをプレイしてみよう
基本操作を覚えたところで、さっそく「Switch版KORG Gadget」の世界を体験!
まだKORG Gadgetをゲットしていない方は、Switchのホーム画面から「ニンテンドーeショップ」にアクセスし、ダウンロード購入してください。5,000円です。
「ニンテンドーeショップ」の検索窓で「gadget」と入力すると、すぐに呼び出すことができますよ。PCやスマホからは、任天堂のサイトにて購入できます。
準備ができたら、いよいよKORG Gadget for Nintendo Switchを起動しましょう。
タイトル画面です。Aボタンを押してください。
メニューが表示されました。左Joy-Conでカーソル移動して、「デモソング」を選びAボタン。
デモソングが用意されています。
Flip-Flop Gizmo は、Switch版からの新曲ですね。明るく楽しいハッピー・チューン。
ナムコ音源・Kamataだけで作られた asteroid は、KORG Gadgetユーザーにはお馴染みの人気チップチューン・トラックです。
どのソングを選んでも構いませんが、今回はコルガジェのアンセムとも言える名曲 Gadget World Tour をロードしましょう。すると、こんな画面が表示されました。
これは「オーバービュー画面」。ソング全体を見渡すことができる、コルガジェの基本となる画面です。
そう言われても何が何やら・・・だと思いますので、とりあえず今呼び出しているデモソングを聴いてみましょうか。
右Joy-ConのYボタンを押すと・・・デモソング Gadget World Tour がプレイされましたね。もう一度Yボタンで、曲がストップします。
基本的な操作を体験しよう
さて、今私たちが来ている青っぽい画面を、もう一度見てみましょう。
これからオーバービュー画面を説明していきますが、その概念を「バンド」に例えて考えると分かりやすいと思ったので、それぞれの項目のカッコ内に「バンドにおける役割」を書いてみました。
ガジェット(演奏楽器そのもの)
一番上に、可愛らしいミニチュア・マシンが並んでいます。
これこそがガジェットと呼ばれる、シンセやドラム音源の数々。16種類の中から選ぶことができます。
実際にガジェットの中身をのぞいてみましょう。一番左にある青色のガジェットにカーソルを合わせ、Aボタンを押してください。
すると、このガジェットが拡大表示されました。
これは、ドラムマシン音源の London 。KORG Gadgetにおけるリズムパートを一手に引き受ける、基本中の基本なガジェットです。
Londonのキックを鳴らしてみましょう。カーソルを左下のパッドまで持っていき、Aボタン!またはパッドを直接タップ!!
さらに右へカーソルを動かしてAボタンを押す(タップする)と、それぞれのパートを鳴らすことができます。
他のガジェットも見てみましょう。Bボタンを押してオーバービュー画面に戻り…
すぐ右にある、おもちゃっぽいガジェットにカーソルを合わせて、Aボタン。
今度は Kingston という、チップチューン作りにマッチするピコピコ・ガジェットが拡大表示されました。
ここでも同じように、鍵盤上でAボタンや直接タップすると、ガジェットを自由に演奏できますよ。
トラック(担当パート)
ガジェット楽器の演奏を楽しんだら、Bボタンを押して再びオーバービュー画面に戻りましょう。
ガジェットの下には「トラック」が並んでいます。
トラックは、いわばソングを構成するパート。ひとつのトラックに、ひとつのガジェットだけが担当します。
「ドラム・ガジェットのトラック」「ベース・ガジェットのトラック」「シンセ・ガジェットのトラック」・・・といった具合に、トラック=バンドメンバーを好きなだけ増やしながら、ソングを作っていくわけですね。
クリップ(譜面)
四角い枠は「クリップ」で、そのトラックを演奏させるためのデータが入っています。
クリップをのぞいてみましょう。シーン 1の一番左にある「London」のクリップにカーソルを合わせ、Aボタンを押してください。
すると、クリップが拡大表示されます。
何やら「マス目」に、ブロック状のものが置かれていますね。
この画面はピアノロールといい、演奏データを打ち込むための画面です。
ひとマス16分音符分の長さなので、いわゆる「4つ打ちキック」が、ドン・ドン・ドン・ドンと入力されていることが分かります。
このブロックのことを、正しくはノートと呼びます。
ここでちょっと、ノートにカーソルを合わせてAボタンを押してみてください。
ノートが消え、Yボタンを押すと、そこの部分は演奏されなくなりましたね。
今度は、クローズ・ハイハットを打ち込んでみましょう。「CH Stereo」という行の空いているマス目にカーソルを合わせ、Aボタンです。
なお、今はドラムトラックのピアノロールで打ち込んでいますが、シンセ系のピアノロールでも全く同じ要領で、ノートを入力することができます。
このようにピアノロール画面は、バンドメンバーが演奏するため頼りとする「楽譜」に例えることができるでしょう。
シーン(イントロ・Aメロ・Bメロ・サビ・・・)
再びBボタンで、オーバービュー画面に戻リます。
横の行はシーンといって、Yボタンを押すと、その行を構成するトラックが、すべて同時に演奏されます。
ためしに「シーン 7」のどこでもいいのでカーソルを持っていき、Yボタンを押してみてください・・・シーン 7のトラックが同時に演奏されましたね。この曲のサビに当たる場面です。
そして、シーン 7の演奏が終わると、その下にあるシーン 8の演奏に移ります。
このように、オーバービュー画面での時間経過は「上から下」へと流れていくことを覚えておきましょう。
ソングをミキシングしてみよう
この記事の締めくくりとして、デモソングのミックス体験をしていただきます。
右Joy-Conの+ボタンを押してください。
冒頭でもお知らせした、画面切り替えが行える画面を呼び出しています。4つある画面のうち、「ミキサー」を選んでAボタン。
フェーダーがズラリと並ぶ、ミキサーらしい画面に変わりましたね。
ここでは、マスタートラックや各トラックの音量バランス、ステレオ定位、そしてリバーブ量を定めることが可能。
フェーダーやツマミにカーソルを合わせ、右Joy-Conのスティックを上下に倒せば、同じように上げ下げできます。
そして、ここからがご注目!Joy-Conのモーション・プレイで、フェーダーとツマミを操作してみましょう。
どのトラックでもいいので、フェーダーにカーソルを合わせてください。
その状態で、右Joy-ConのAボタンを押しながら「奥へ倒す」とフェーダーが上がり、「手前に倒す」下がります。
今後はツマミを回してみましょう。Panポットにカーソルを持っていき・・・
先ほどと同じように右Joy-ConのAボタンを押しながら「左右方向にひねる」と、ツマミをクルクル回す事ができます。
この操作感覚は、優れたセンサーを用いたNintendo Switch版ならでは。とても直感的で、細かいエディットが可能ですよ!
【KORG Gadget】Joy-Con片手にモーション・プレイ!スライダーやツマミにカーソルを合わせ、右Joy-ConのAボタンを押しながら上下に動かしたり捻ったりすると、そのパラメーターを自在に動かす事ができる。優れたセンサーを持つSwitch版ならではの直感的操作感。斬新で素晴らしすぎる…。#GadgetSwitch pic.twitter.com/HRYrWEGjmB
— くらんけ@gadget-junkies.net (@Gadget_Junkies) 2018年5月2日
Congratulations! あなたはコルガジェの基本をマスターしました!!
これで「KORG Gadget for Nintendo Switch」第1回目のレクチャーは終了です。
実は、この記事を最後まで読み進めたあなたは、ほぼKORG Gadgetの基本操作をマスターしたことになります。
これからあなたは、今回覚えた基礎知識を武器に、コルガジェを「あっ」という間に乗りこなすことができるでしょう。
さて次回からは、KORG Gadgetの使い方をチュートリアル形式で紹介します。
コメント
コメント一覧 (3件)
はじめまして、コメントしつれいします。
ニンテンドー3DSの「大合奏バンドブラザーズP」で音楽を作っていて、最近発売されたこちらを買って見たものです。(なのでコンピュータの音楽を作る機材の専門用語(?)は余りよく分かってないですゴメンナサイ…)
こちらのツールを初めて触れて、この記事を見ながら操作してなんとなく使いかたは理解できたのですが、たとえば、「1〜3小節目まで音量を30にし、4小節目以降の音量を55にする。」「16小節から32小節までの間、初めは音量15の音がだんだん大きくなり終点で80になる。」みたいな1つの楽器(トラック?)で小節ごとに音の大きさを変える方法が分からなくて、調べても見つからなくて…このツールでもそれに似たことができるのならば紹介していただけますでしょうか…。いきなり質問してすみません…。長文のコメントしつれいしました。。
>中級バンプラー さん
こんにちは。
バンブラユーザーの方でらっしゃるのですね。コルガジェも楽しいですよ!
さて、ご質問の件は「オートメーション」で解決できそうです。
そのガジェットの「Output Level」パラメーターを徐々に上げていく事で、音量をフェードインさせる事ができます。
やり方としては2通りあって、まずピアノロール画面でメニューを表示し、「オートメーションを編集」から「Output Level」パラメーターをエディットする方法が一つ。
しかし、Yボタン長押しで録音状態にしてから、ガジェットの「マスターボリューム」にあたるツマミをJoy-Conで回す方(Aボタンを押しながら右Joy-Conをひねる)が、より細かく直感的に操作できるでしょう。
ご参考になさってください。それではまた!
ありがとうございます、
録音しながらやる方は何回も撮り直しになりそうなのでオートメーションからの方式でやってみることにします。
数字を入力して等間隔でだんだんと大きく…ができないみたいなのでちょっと大変かもですががんばります!ありがとうございました!!