KORG Gadget for Nintendo Switchのリリースを記念し、当サイトでも始まったチュートリアル・シリーズも、はや6回目。
基本的な打ち込み方や「Joy-Con」を使ってのモーション演奏など、Switch版コルガジェの操作方法については、ほぼ網羅できたと思います。
今回は応用編として、覚えておくと便利なグローバル・コード機能について解説。
集中連載してまいりました「for Switch」特集。そろそろ完結に近づきつつありますが、もうしばらくお付き合いくださいませ。
「グローバル・コード機能」の概要
グローバル機能をオンにすると、「設定したスケール内に収まるセブンス・コード」を、自動的に演奏してくれます…すいません。どういう事だか分かりませんよね。。
たとえば、現在選択中のスケールがCドリアン・スケールだとしましょう。Cドリアン・スケールは、こんな音階です。

音名でいうと「C・D・E♭・F・G・A・B♭・C」。それ以外の音は、Cドリアン・スケールから外れている事になります。
つまり、ユーザーが設定したスケール音だけで構成されたセブンス・コードを自動演奏してくれることで、音楽知識のない初心者でも「コード」を弾けるようになるのが「グローバル・コード機能」。
しかも、セブンス・コードでありながら4和音すべてを弾く必要はなく、ユーザーはルート音、つまり「第一音」を弾くだけで、リッチなセブンス・コードが響いてくれる…という、お手軽で便利すぎる機能です。
ためしにSCALEボタンへカーソルを持って行ってAボタンを押し、Cドリアン・スケールを選択したあと、グローバル・コード機能をオンにして、ガジェットの鍵盤で「C」(ド)を弾いてみてください。

すると、このように「C・E♭・G・B♭」の音が、同時に鳴らされます。

これは「Cm7」というセブンス・コード。4つの構成音は、確かにCドリアン・スケールから外れていませんよね。
今度は「D」(レ)の音を弾いてみましょう。「D・F・A・C」が同時に発音され、コード「Dm7」が演奏できました。
まとめると、Cドリアン・スケールにおいては、こんなコードが演奏されます。

無論、Cドリアン・スケールに収まるコードは、上のものだけではありません。
あくまで「代表的なコード」ですが、これだけゴージャスな響きを持つセブンス・コードを鳴らすことができれば、初心者の方にとっては必要十分ではないでしょうか。
もちろん他のスケールを選んでも、そのスケールに沿った適切なコードを、自動的に演奏してくれますよ!
スケール&グローバル・コード機能は、KORG Gadgetらしい「優しさの象徴」

前回の「スケール機能」の説明に続き、音楽初心者にとっては非常にありがたい「グローバル・コード機能」を紹介しました。
この2つの機能は、作曲の楽しさを万人に解放しようとするKORG Gadgetらしい「粋な仕掛け」だと、筆者は感じます。
これらの機能で「作曲のトビラ」を開き、曲作りに慣れ親しんできたら、ゆくゆくはコードやモードの理論を勉強して、ミュージシャンとしてのステップ・アップを図っていきましょう!
佳境を迎える「KORG Gadget for Nintendo Switch特集」。もう少しだけ続けます。


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