音色探訪

グリッチノイズでエレクトロニカ!簡単に「プチプチ」グルーヴを作るための3ステップ。

「グリッチノイズ」をご存知でしょうか?

例えばアンプに繋いだケーブルを手で触った時、「ブチッ」と言う耳障りなノイズが鳴りますよね。

あと、接点が劣化したツマミを回した時に発するノイズ「ガリ」。

このように、何らかの技術的ミスによって生じる雑音をグリッチノイズ呼びます。

そんな忌み嫌われるノイズですが、エレクトロニカの先人達はこれを逆手に取り、リズムやグルーヴ作りに活用するアイディアを生み出しました。

今では「エレクトロニカ=グリッチノイズ」と言っても良いくらいの定番サウンドとなっています。Ovalやオウテカが、その代表格。

グリッチノイズ作りは様々なやり方がありますが、今回はKORG Gadgetのアナログシンセを用い、意図的に作成する方法を考えてましょう。

ガジェット音源を選択する

最初に、グリッチノイズを作るためのガジェットを選択。

とは言っても「エンベロープ・ジェネレータ」(ADSR)と「フィルター」が備わったアナログシンセであれば、どんなガジェットでも作れるんですよね。

今回は、セミモジューラシンセ“Dublin”の初期音色「48:Dublin Init」を呼び出して、グリッチノイズの音づくりに挑戦します。

ステップ① VCOセクションでの設定〜まずはパルス波で

まずは、グリッチノイズの基本波形を選択。

今回は「プチッ」という派手なノイズを作りたいので、倍音成分を多く含む波形・・・VCOセクションのWAVEFORMのうち、Square/Pluseを選択しました。

そしてDublinは、パルス波形の幅をSHAPEノブで調整するタイプなので、これを10にしてクセのあるパルス波を生成させましょう。

ステップ② VCAセクションでの調整〜ディケイを極めて短く

グリッチノイズを作るための、最も基本となる方法。

それは、VCAにかけるエンベロープのディケイ・タイム(D)を、できる限り短く設定することです。

これで、どんなサウンドでも「一瞬だけ」鳴らすことができるようになるんですね。

あとの「ASR」は、あなたが狙うサウンドによって適宜調整してください。

一例を示すと、アタック・タイムは限りなく短く・・・いっそゼロにする、ノイズ音が「切れ味鋭く」立ち上がり、良い結果となります。

鳴らしたノイズ音に「持続音」が必要ない場合、サスティン・レベルもゼロ。

リリース・タイムもゼロで良いと思いますが、もしキー・オフ後もノイズ音に「余韻」をつけたければ、お好みの値に設定しましょう

ステップ③ VCFセクションでの調整〜レゾナンスをかけて発振させる

音色を決めるフィルター設定は、適度にレゾナンスを上げて発振させると、良好な結果が得られます。

ちなみにDublinでは、レゾナンスをPEAKと表記しています。

同時にカットオフを上げると、「カリッ」とした明るい響きに。

もっと音を丸くしたいときは、カットオフを下げて「こもった」感じにしましょう。

ここは通常の音作りと同じですね。

グリッチノイズ・トラックの実例2つ

ここまで紹介したやり方で作った「グリッチノイズ」を聴いてみてください。

この動画では、DublinのVCFセクションと、MIXERセクションのNOISEノブを調整することで、グリッチノイズのバリエーションを作っています。

加えて、ADSRのディケイやリリースをいじると、音作りの幅が広がりますよ。

たとえば、今回の極短ディケイを若干長くすることで、こんな「ビビビュッ」というヒップなサウンドを作ることも。

フィルターで強烈に自己発振させた、一度は耳にしたことがあるクセのある音ですね。

このノイズは、元波形をSAW(ノコギリ波)にしています。

まとめ

グリッチノイズを作るには、多くのやり方があります。

アンプに繋いだシールドのプラグを触って出したノイズをサンプリングしたり、あるサンプルのレベルをクリップさせて歪ませたり。

最近は、グリッチノイズをわざわざ作るためのアプリ・・・なんてのもあるようですね。

今回ご紹介した、アナログシンセを使ったグリッチノイズ作りも、それらの方法論のひとつ。

あなたのサウンド・メイキングに、活用されてはいかがでしょうか。

それではまた。Have a nice trip!

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